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六話 炭火焼き鳥様


「おーおー、やっとるなぁ」



 畑のオーナーさんが見に来てくれた。

 

 あれから俺達は数度の鳥アタックを受け、猿が叫び、イノシシが暴れ、小熊が転がってくる被害を受けたが、全てベスが追い払ってくれた。


 なんたる強犬、ベス。




「お昼にしようや」


 オーナーさんが家の庭でバーベキューを用意していてくれた。


「おおおお! いいんですか! すっげぇ!」


「あんた等がホエー鳥捕まえてくれたけぇ、いい焼き鳥ができたでぇな」


 そういやあの鳥、ベスがかなりの数を撃ち落としていた。


「ほれ、食えや」


 うわ、しかも炭火焼かよ! 高級品じゃないか! 

 皮がカリッ、中からじゅわーと肉汁が出てくる。これはうまい! 

 軽く塩と胡椒ふっただけなのに、なんでこんなにうまいのか。


「いつもならもっと被害が出るんじゃが、あんた等たった二人なのにいつもの半分以下に被害が抑えられたでぇ、驚いてるけぇ」


 はい、全てベスのおかげです。

 俺なんもしてません。


「いや、うちの犬が強いんですよ。はは」


「ほー、すごいんだぁな。こんなかんわいい犬なんにのぅ」


 ええ、すごいんです。うちの犬。


「ほれ、ご飯もあるけぇ。食え」


 ご飯? ああ! お米だ! 白いお米! 焼き鳥にお米はたまらん組み合わせ。


「ほほっ、いっぱい食って午後も頼むでぇな」


「はは! お任せを!」



 ベスと二人でモリモリご飯を食べた。




 午後も鳥アタック、猿奇声、イノシシ乱舞、小熊転がりを上手くはね返し、規定の時間を終えた。


「はは、やったぜベス! お疲れ」

「ベスッ」


 二人で感動の抱擁。


「ほほっ、ようやったの。ほれ、報酬じゃ」


「ははー! ありがたく頂戴いたします……ってあれ? 金貨の枚数が多い……」


 封筒に入ったお金を見てみると、予定の百G金貨一枚ではなく、百G金貨が二枚入っている。


「あんたら、よぅ頑張ったからの。おまけじゃよ。あと大根とスイカにメロンにトマト持っていきぃ」


 台車にこんもり野菜や果物が盛られている。


「い、いいんですか! 嬉しいです!」





 オーナーさんに手を振って畑を後にする。


「ははは、やったなベス」

「ベスッ」


 台車を引きながらベスとアイコンタクト。


「これは宿屋のお姉さん喜ぶぞ。二百Gも手に入れたし、またしばらくあの宿屋でおいしいご飯が食べれるぞ」


 ちと台車が重いが、夕食の美味しいご飯を考えたらなんの苦にもならんのだ。







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