表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【2025/12/25コミカライズ②巻発売!】異世界転生したら愛犬ベスのほうが強かったんだが ~職業街の人でも出来る宿屋経営と街の守り方~【WEB版】  作者: 影木とふ「ベスつよ」②巻発売中!
11 異世界転生したら森の民がいたんだが

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

474/705

四百七十三話 水の国オーズレイク 9 心理ゲーム試着室編様


 やぁ紳士諸君、お元気だろうか。


 俺は元気だ。しかし最近悩み事が出来たんで聞いて欲しい。何、そう構えないでくれ、ちょっとした心理ゲームみたいなもんさ。


 例えば目の前に五つの試着室があるとする。決死の覚悟で開けるとしたらどれにする? って話。え、中身? それはもちろん、どれも極上の世界が広がっているってやつだ。


 さぁ、どうする。



 ああ、もちろん本当にやったら犯罪だ。そうじゃなくて、想像してみよう、人間の妄想ってやつは無限大の可能性を秘めているんだっていうことを楽しむ、ちょっとした紳士の知的な脳内ゲームってやつさ。


 選択肢はこんな感じだ。各々好きなところに全財産と命をベットしてくれ。


 ──コースA──

 宿の娘、危険度C。俺の浅い人生で計るに、プラチナな極上ボディを持っている。基本物腰柔らかく、優しい心をお持ちなのだが、内なる黒き鬼が憑依すると、危険度は一気にSSクラス。開けたやつは死ぬ。


 ──コースB──

 水着魔女、危険度S。水着魔女と聞いてロマンスハートがときめいた人もいるだろうが、その持てる内在魔力は人間というカテゴリーでは最高レベル。爆笑しながら秒のためらいもなく、純粋な少年が一瞬で消し炭になるクラスの魔法を放ってくる。開けたやつは死ぬ。


 ──コースC──

 世界的企業の娘、危険度B。お胸様は小さめ。背が低く、一見戦闘力が低めに思えるが、こっそり白紙の契約書に拇印を捺印させようと図ってくる。社会的に逃げられないように、法律で縛ってくるタイプ。開けたやつは死ぬ。


 ──コースD──

 魔法の国のお姫様、危険度A。お姫様、と聞いて身分差を越えたロイヤルラブを想像した純な紳士もいるだろうが、中身はただの拳で語る系のヤンキー。一癖も二癖もある個性的なパーティーメンバーの中では、意外にも常識的な思考を持つ。お前魔法使いなんだろ、という疑問には拳で答えてくる。二丁の魔晶銃も持っている。開けたやつは死ぬ。


 ──コースE──

 内緒だけど蒸気モンスターのバニー娘、危険度D。なぜか俺をマスターと慕ってくれているので危険度は一番低いが、その持てる力は人間を遥かに越えたもの。開けたやつは死ぬ……というかもう開いている。彼女はまだ人間の文化を完全には理解していないらしく、試着室というものが分からないらしい。何着かの水着をあてがったのだが、一切着ることなく、俺が買ってあげた新しいバニー耳をペタペタ触り、……結婚……結婚と無表情ながらも嬉しそうに鏡を見ている。



 というわけで一個はすでにオープン状態なので、コースAからDで選んでくれ。さぁ、シンキング。


 俺は女性物の服を取り扱っているお店の試着室の前で唸り悩む。女性店員さんの、一歩でも動いたら通報すんぞ視線に負けずに悩む。


「はいお待たせ~。お、一番乗りか~。ま、水着はラビコさん毎日着て慣れているから~差が出ちゃったかな~あっはは~。どうよどうよ~今回はいつもの紫系じゃなくて~社長のテーマカラーのオレンジの水着にしてみたのさ~」


 俺の考えがまとまる前に、Bの試着室が豪快にオープン。水着魔女が笑いながらビキニタイプの水着を見せてくる。


 うん、ラビコっていつも水着だから驚くような差はないんだよな……って俺は何を言っているんだ。このエロい体を毎日至近距離で見ることが出来る幸せ。平静を装いつつじっとりと目に焼き付けよう。


「ちぃ、出遅れましたわ……やはり体に関しては厳しい戦い……いつも思いますが何なんですの、この肉の魔境みたいな状況は……! ウヌヌフゥ……!」


 ゲートCオープン。上下が繋がりヒラヒラがついた、ちょっとかわいい水着をまとったアンリーナが飛び出してくる。すぐにラビコに鋭い視線を送り魔獣のような唸り声をあげる。


 いや、アンリーナはじゅうぶんかわいいぞ。比べる相手がちょっと、な……。


「お、お待たせいたしました……! ど、どうでしょう、ちょっと攻め過ぎましたでしょうか……」


 ほらきた。全ての物を過去にするボディをお持ちのボックスAがオープン。見ろよ、ちょっと歩くだけであの揺れよう。しかも今回ロゼリィはラビコと同じくビキニに近い露出具合。

 

 いつも彼女は絶対に露出少なめな水着を選ぶんだが、新しい国に来て大胆になってみたのかな。


「ヌヌヌヌゥゥ! ロゼリィさんが出た途端の師匠の顔……! 不正です! ロゼリィさんはきっと生まれながらに不正を行っているのです! じゃないとおかしいぐらいの魔肉っぷり……! ずるいです、ずるいですわ!!」


 アンリーナがロゼリィを見て地団駄を踏み、吼える。つかその振動ですらロゼリィのは揺れている。分かるかい紳士諸君……圧倒的である。


「っかしぃな……ニャアもう! どうなってんだよこれぇ! あああだめだ、アタシこういうややっこしいの苦手なんだよ。わりぃキング、これ着せてくれねぇか」


 いつまでもガタガタと揺れるだけで開かずの扉だったD奥座の隙間から、女性の綺麗な手がひょいっと出てきて俺を誘ってくる。


 い、いいいいんですか! 見た目ちょっとホラーっぽい感じだけど、任せて下さいクロ先輩! 俺が日本で期末試験前夜、寝ずに目を真っ赤にしてまでインターネッツで仕入れた「彼女の水着を上手に脱がせるテクニック・耳囁き編」を今ここでお見せいたしますよ……! いざ、ロイヤルラブ!


 着せるほう? それは知らんけど、とりあえず裸を見せていたただだだだきます……! もう脳内ですら呂律回らねえっす。このお誘いに乗らず、いつ俺の人生のエデンが開くというのか! 命など惜しくない、いざっ!


「ちょ待て~! ああこのっ……こういうときだけ何でこんなに力強いんだっての~! ロゼリィ、クロの水着を着せてあげて~! アンリーナ、社長の足抑えて! アプティ、アプティ~! うっとり耳付けたり外したりしていないで社長止めてって!」


 俺が黒き獣のごとく柔の動きでエデンの扉を開けようと飛びかかるが、ラビコが横から抱きついて邪魔をしてくる。


 ふふ、軽いな……ラビコってこんなに軽かったっけ。そして柔らかいものが当たる……が、今回は邪魔をしないでくれ、その扉一枚向こうで俺のエデンが待っているんだ。強引に行かせてもらう……!


「ラビコ様、ズボンを下ろしますか!? こういうときは、ズボンを下げて足首に絡ませてしまえば動きが制限出来ますわ! いきますわよ、せーの……!」


 足に飛びかかってきたアンリーナが、いきなり俺のジャージのズボンに手をかける。くそ……! ロイヤルヌード様が俺を待っているんだ、邪魔しないでくれ! あとズボン下げたら俺のシャトルが飛び出ます。


「あ、ちょ、ここお店だってアンリーナ~! アプティ、アプティって~!」


「ベッス!!」


 ふンごッ……!




「お買い上げありがとうございましたー」


 五人分の水着と軽く羽織る物代、千Gちょいを出来る男な感じで支払いお店を出る。


 日本感覚十万円、十万……いや、何も高くはない。美しい女性陣がさらに美しく見える装備、水着。それも五人も同時に見れるんだぞ。激安じゃないか。


 ちょっと試着段階で男女の行き違いからのトラブルはあったが、愛犬様の一声の衝撃と共に俺は正気に戻れた。


 危なかった……もう少しでお店で下半身露出させて、女性がいる試着室に入ってしまうところだった。ギリギリアウトだった。


 ……二度とあのお店には行けない、な……。



「わりぃわりぃ、アタシこういうのあんま着ねぇからよぉ。どこに手を通していいか分かんなくなっちまってさ、ニャッハハ! でもキングってばすごかったなぁ、なんつーか男って感じで良かったぜ。アタシああやってキングにガツガツ来られたら断れねぇかも、ニャハハ!」


 トラブルの発端、猫耳フードにゴーグルを付けたクロが笑う。


 水着を着たことないんすか、クロさん……。


「まったく……普段瀕死貧弱童貞君のくせに、なんで今日に限って暴走すんのさ~。毎日ラビコさんの水着チラチラ見ているのに襲ってこないでさ~試着室で一回誘われたらあっさりクロに飛びかかろうとして~。納得出来ないっての~」


 イベントは夜なので、ホテルに一旦帰ることに。


 道中ラビコが不機嫌そうにブツブツ言ってくる。だから本気なわけねぇだろ。想像と妄想で楽しんでみようっていう紳士の知的な脳内ゲームをやっていたんだっての。


 なぜか体が動いたけど。


「ベスちゃんは偉いですね、公序良俗をキチンと守る番犬なんですもんね。うふふ」


 ロゼリィが愛犬ベスを笑顔で撫でるが、ベスはそういうんじゃなくて、単にうるせぇって意味で吼えたのかと。


「もうちょっとで師匠のズボンを全下げ出来ましたのに……犬、犬さえいなければ……」


 アンリーナさんさっきマジで俺のズボン下げようとしてきたからな、賑わう女性服専門店の試着室の前で。


「……新しい耳……耳……動きやすいです。……これが結婚……」


 ついに新しいバニー耳を手に入れたアプティが無表情ながら、嬉しそうにピョンピョン跳ね喜んでいる。やっぱ耳があったほうがアプティの動きにキレがあるな。


 まぁ今は隠しているが、元々キツネ耳を頭に生やしている種族らしいし、飾りとはいえ似たようなバニー耳があったほうがバランス取りやすいんだろう。


 試着室ゲームを攻略しようとちょっと暴走したが、愛犬が可愛いことに免じて許してくれ。



 さ、夜には水の国オーズレイクが誇るナイアシュートってやつが開催されるぞ。女性陣の水着が濡れるって意味でも楽しみなイベントだぜ。


 ああ、俺も適当に濡れてもいい服買ったけど、見る? ……見ない、ああそう……。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ