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1 異世界転生したら犬のほうが強かったんだが

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四十二話 異世界と異世界様


「悪いロゼリィ、ぬるま湯もらえないかな」



 一安心したら喉が渇いた。刺激の少ないぬるま湯が欲しい。



「分かりました! 厨房でもらってきます!」


 ロゼリィがパタパタと部屋を出て行く。ここ、どこなんだろうか、近くの宿屋にある診療所だろうか。






「…………」


 出て行ったロゼリィを目で追いながら、水着にロングコートを羽織ったラビコが部屋に入って来た。


 キャベツありのハードモードのほうか。



「ラビコ、ありがとう。助かったよ」


 俺はラビコにお礼を言った……がラビコは眉をぐっと寄せ怒った顔。


「……生きているようで何よりだ。キャンプ場から引き離そうとしたお前の行動は正しかった。あいつはアーレッドドラゴンと言い、動きは遅いが嗅覚が優れている奴でな。シャンプーで動きを扇動したのはよく気がついたと言っておこう」


 あいつ鼻がよく動いていたからな。


「しかし情けない……蒸気モンスターの出現に気付けないとは……。 お前の行動とロゼリィの報告が素早く警護に伝わったおかげで負傷者は少なくて済んだ。アーレッドの背中に共生している怪鳥共をベスがほぼ倒してくれたのもあるがな」


 はは……そのご主人は戦力にならない状況ですいません。



「その、蒸気モンスターと言うのは何なんだ?」



 以前農園の監視をしていたときに現れたモンスターとは明らかに異質な物だった。



「その名の通り、蒸気を出しているモンスターのことだ。この世界の常識として、蒸気を見たら逃げろというものがあるぐらい危険な化け物さ」


 そうか、この異世界に日の浅い俺が知らないだけだったのか。


「そこらのモンスターと違って異常な強さを持つ奴等でな、蒸気モンスターの特徴として倒すと亡骸は残らず蒸発していく」


 ……倒したら蒸発……? それ本当にまっとうな生き物なのか? 


「それ……本当にこの世の生き物なのか……ってぐらい不気味だな。消えて無くなるなんて……」


「あいつ等はこの世界由来の生き物ではない。進化過程が異常すぎる」


 この世界で生まれ育った物ではない、ってことか? 


 どういうこっちゃ。宇宙からでも降って来たのか?




「これは単なる推論、証拠のないファンタジーとして聞いて欲しい。私達はあいつ等は異界、こことは別の世界から来たのでないだろうかと考えている」


 い、異界……異世界……転生、転移!?



「………………」


 俺がここに来たように、また違う世界からもここに来たやつもいる……。


「どうした、斜め上過ぎる考えと思ったか。私だってそう思う、ありえない……とな。だがそうとでも考えないと説明がつかない、それぐらい異常なんだ。あいつ等は」


 自分以外にもこの世界に来ている別世界の生き物がいる。



 では人はどうなのだろう。


 俺以外にこの世界に来ている人物はいないのだろうか。












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