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6 異世界転生したらカフェを作ることになったんだが

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二百七十七話 砂浜で童貞実演と林の小屋様


 港街ソルートンの南側にある砂浜。


 暑いときは海水浴客でそこそこ賑わう場所となっている。



「なんか懐かしいな、この海岸」


 港から船で出入りするときによく見てはいたが、直接来たのはアレ以来じゃないか。銀の妖狐戦。


「そうだね~変態姫がここもキチンと補修してくれたからね~。私が派手に魔法でボッコボコに穴開けたり、銀の妖狐が暴れたおかげで結構無残な状況だったけど~綺麗になってよかったよ~」


 

 朝食後、ラビコと二人で砂浜を歩く。


 時間は午前十時手前。愛犬ベスは食後部屋で寝てしまったので、本当にラビコと二人きり。


 このソルートンはそこそこ温暖な気候で、気温も二十度以上が当たり前。寒い時期はさすがに二十度を下回るが、それでも軽く羽織れば大丈夫なぐらい。


 今日は快晴。さらに気温も高く、二十五度はあるだろうか。

 ラビコに誘われて軽い散歩で来てみたのだが、もしかしたら水着美女様がいるかも……と期待したけど、だーれもいない。

 なんだよ、ソルートン美女はもっと開放的になれよ。俺にその柔肌を拝ませてくれよ。


「あっはは~残念だったね~社長~。どうやら水着美女はいないみたいだね~」


 何か察したラビコがニヤニヤしながら俺を見てきた。ち、なんなんだよこの魔女は。俺の心でも読めるのか? 読めているんだろ、な?

 ラビコはいつもの水着にロングコートスタイル。海風でチラチラとコートがめくれて、スタイルのいい身体が見える。うん、実にいい。



「おやおや~随分ストレートに欲全開で見てきますな~。最近たまっているのかな~? ね~ね~社長~普段そっち方面はどう処理しているんだい~? ちょっとお姉さんに教えてごらんよ、あっはは~」


 ラビコがニヤニヤしながら俺の下半身を指してきた。ちぇ、ちょっとぐらい凝視したっていいだろ。

 処理って……まぁ下世話な話、結構そのへん苦労しているんだよ。だって気付いたらアプティが部屋に入って来ているんだぜ。鍵かけているのに。俺だって健全な十六歳男子でたまる物はたまるんだが、なかなかチャンスがなくてなぁ。


「アプティがなぁ……色々お世話してくれるのはありがたいんだが、四六時中側にいられるとなかなか出来るチャンスが……って俺は何を言っているんだ、今の無し! 無しな!」


 やべぇ、男友達に愚痴るように普通に言葉を漏らしてしまったぞ。女性であるラビコに言う話じゃねーぞ、これ。せめて宿にいる世紀末覇者軍団に言えってやつだ。

 俺は慌てて手を振り誤魔化す。


「あははっ、あっはは~まさか普通に乗ってくるとは思わなかったよ~。社長ってエロいわりに意外にそっち系のガード固くて言うはずないと思っていたから驚いちゃった~」


 ラビコが驚き、目を丸くしながら大爆笑。


 ち、油断したぜ……。



「あれかな~? 社長もだいぶ私に心を開いてくれたってことかな~。だとしたらちょっと嬉しいかな~」


 いくら仲良くなろうが女性に言う話じゃねーだろ、こういうのは。


「ね、社長。今さ、二人きりなんだよね。これって結構貴重なチャンスだと思うんだけど~」


 ラビコが急に色っぽい目と言葉で俺の右腕に抱きついてきた。うっへ、胸が当たる……。


「私はいいよ。好きな男のことならなんだって受け入れるさ~。したいんだろ~? 我慢はよくないよ。ホラ~していいんだよ……」


 誰もいない砂浜でラビコが俺を押し倒してきた。うわっ、魔法使いとはいえ、さすが歴戦の冒険者。柔道のような体術であっさり俺は倒され、上にラビコが乗っかってきた。うう、顔が目の前……。

 

 ラビコが高揚した顔をさらに近付け、甘い吐息を俺の耳に吹きかける。



「ホラしなよ。うん、私がここで見ててあげるからさ~この美しい海に向かって思う存分一人でスッキリしていいんだよ~っと、あっはは~!」


 我慢しきれない、といった感じでラビコが最後大爆笑。


 か、からかわれたのかよ! 一人でスッキリって、ここでラビコに見られながら大海原に向かって自己処理しろってことかよ。出来るか!


「ど、ど、ど童貞をもてあそんだな……!? いくらなんでもお前に見られながら一人でするとか、逆にレベル高すぎだろ! つーかそれ出来たらアプティいようが部屋でやってるわ!」


「あっはは~いやいや、言ったことは本当だって~。好きな男のことはなんだって受け入れるさ、ここで私に見られながらしたって社長を好きだって気持ちは変わらないよ~。ちょっとだけ警戒するようにはなるかもだけど~あっはは~」


 どん引きってことじゃねーか。もうそこまで行くんなら、覚悟決めてラビコを襲うっての。



「あ、でも~男の人のそういうのって見たことないから~ちょ~っと興味はあるかな~。いや、すっごい興味あるかも~。ねね、ちょっとここで実演してみてよ、ね~試しでいいからさ~」


 試しで見せるとかねーっての! 


 ラビコが面白いことを見つけた子供のように、笑いながら俺のジャージのズボンに手をかけてくる。か、勘弁してくれ……。



 ラビコと激しいズボン攻防戦を繰り広げていると、砂浜の後ろの林の奥に小さな小屋が見えた。

 って、ここ人が住んでいるんかい。最初からする気はないが、余計に出来ねーよ。



「ラビコ、林の奥の小屋に人住んでるみたいだからこの辺にしとこうぜ」


 俺が真面目な顔で言うと、やっとラビコの動きが止まる。が、ちょっと驚いた顔で俺を見てきた。どうしたんだ?



「小屋……あはは、すっごいな~社長。その王の眼の力は、私のお師匠の魔力をも打ち破るのか~。さすが魔王ちゃんの部下、ジェラハスを抑えただけはあるな~」


 ラビコが感心したように言ってくる。ジェラハスさんを抑えたのは俺の愛犬ベスだっての。そして服をめくったのはアプティな。



 お師匠。ラビコに魔法を教えてくれた人、というわけか。それはちょっと興味があるぞ、どういう人なんだろうか。






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