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百六十八話 さぁ、ケルシィへ! 1 乗船とアンリーナのドレス様

「うわーすごい……これがアンリーナさんの船ですかー」




 港に停泊している大型船をロゼリィが見上げ溜息を漏らす。



 夜に軽くライトアップされ、紅い船体がキラキラと光っている。暗い海に光を纏って浮かぶその姿は、ちょっと幻想的。




 結局日付変わって明日深夜三時前に起きて四時前に乗船出来る自信がなかったので、今日の夜のうちに乗船させてもらうことにした。


「あはは~さすが社長の王の力はすごいな~色んな『強い力』を持つ人をどんどん引き寄せていっているよ~も~ラビコさん驚きさ~」


 アンリーナの強い力……お金とか企業力?




「お待ちしておりましたわ師匠! さぁどうぞお乗りになって下さい! ああ……もう夢のようです、師匠と世界の海を巡る冒険……財宝を巡るその物語は二人の距離を一気に……」


 船の乗船口でアンリーナが待っていてくれた。前日から乗り込むとかのわがまま聞いてくれてありがたい。ベスをカゴに入れ、三銃士と共に船に乗ることに。


 何十人ものクルーと共に出迎えてくれたアンリーナが走って俺に抱きついて来た。


 うお、アンリーナの服すごいな、すっごいキラキラでひらひらな紅いドレスだぞ。いつもスーツみたいな格好だから、こういう服着られるとギャップ萌えが……。


「一気に距離が縮まり、月の輝く夜に二人は……」


 その話続いてたのかい……。


 財宝を探す必要ないぐらいお金あるだろ、アンリーナ。ああ、俺もか……。



「ありがとうアンリーナ。わざわざ出迎えまでしてくれるとは思わなかったよ。クルーみなさんもありがとうございます。紅いドレスを着て、こういう豪華な雰囲気だとアンリーナがかわいいお姫様に見えるよ」


「はうっ……!」


 顔を真っ赤にしたアンリーナがしゃがみ込む。


「落ち着くのですアンリーナ……お世辞です、師匠は私にお世辞を……でも師匠はいつも本当のことを言うお方……なら、なら今のは告白……そう今のはこく……」


 船の床に向かってブツブツとアンリーナが呟き始めて動かなくなってしまった。


 ラビコが「出た~社長の変に素直な言葉~」とか言って溜息を尽いているが、気にせずいこう。



 しばらくアンリーナは立ち上がりそうにないから、とりあえずクルーの方に挨拶しておくか。













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