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百六十一話 アンリーナの将来像と砂漠味様


「じゃあ、これ買うよ」



 アンリーナのお店で魔晶石を選び、購入。



 実際に触らせてもらってアプティが頷いたものを数種類選んだ。


 とりあえず十個ほど。結構な金額になったが、アプティが無表情ながらも小さくジャンプしているから喜んでいるんだろう。




「お買い上げありがとうございます、師匠。その、実は……そのぉ」


 お金を支払い綺麗に包装された魔晶石を受け取ろうとしたら、アンリーナに手を掴まれた。


「じ、実はもう数日しましたら国外に行かなくてはならないんですの……商談がありまして」


 ほう、さすがアンリーナ。世界的に有名なメーカーみたいだしなぁ。


 王都でも普通にハイドランジェの化粧品やらが売っていたし、人気と知名度はすごいんだろうな。なんでこんな世界的に有名なメーカーの娘さんと知り合えたのかいまだに不思議だ。


 しかもうどん屋で。




「せっかく師匠が街に帰ってきたというのに、またしばらく会えなくなるのは私の心が持ちません!」

 

 そう叫び、アンリーナが俺の胸に顔をうずめてきた。なんとなく条件反射で頭を撫でる。アンリーナは背が低いから、ちょうど撫でやすい位置に頭がくる。


「はぅ……これが師匠のぬくもり……頭を撫でられると落ち着きますわ……」


 アンリーナが顔を赤らめ、軽く俺に抱きついてくる。その姿を見たお店の従業員さん達が拍手をして、なぜか「おめでとうございます」と言っているが……。



「……知らないうちに一人増えていますし、これは早めに行動しないとダメですわね。仕事も大事ですが、自分の将来を考えて早めにパートナーを……お父様にも相談……」


 なにか俺の胸に向かってブツブツ言っているが、こもってよく聞こえない。






 アンリーナのお店を後にして宿の部屋に戻る。



「…………そこそこです……」


 買った魔晶石の一個をアプティがバリゴリと豪快な音を立てて噛み砕く。


 うーん、これもうちょっとファンタジー感出せなかったのかね。噛み砕くって……。


 その音にベスが反応し近寄ってきて鼻をフンフンさせているが、エサの時間じゃないぞ。



 アプティは好きでも嫌いでもない、普通といった感想。


 これでも結構な金額したんだが……さすがにラビコクラスが持つ紫魔晶石は一個五万G、日本感覚五百万円以上するし、それを毎回は無理だしなぁ。


「味はどういう感じがするんだ?」


 あげたのはピンクの魔晶石。蒸気モンスターにはどういう味が口に中に広がっているのだろうか。



「…………砂漠? でしょうか」


 アプティが首をかしげ、言葉に悩みながらそう言った。



 砂漠の味……ね。



 わかんねーっす……とりあえず美味しくはなさそう。








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