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3 異世界転生したら魔王がいたんだが

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百六十話 魔晶石は何味?様


「えーと、この辺か。アンリーナのお店」



 来たのはソルートンの街でも高級品を扱うお店が並ぶ地域。


 えーと、あの建物の裏あたりに例のエロ本屋があるんだよなー。行きたいなー……。





「いらっしゃいませ」


 装飾が綺麗に施さた扉を開けお店に入る。すでに扉だけで高級感が伝わってくる。


 エロ本屋じゃないぞ、アンリーナのお店だ。



 店内に入ると、まるで王都のお城の中のような豪華な雰囲気。


 こりゃーすごいな。床には赤い絨毯が敷き詰められ、店員さんが身なりの良い格好でお辞儀をしている。


 ガラスのショーケースが並び、中には綺麗に魔晶石がディスプレイされている。ライトが当てられキラキラしてて、なんかお菓子みたいで美味しそう……。


 さすがに俺は石は食わないが、味がありそうに見えるな。


 とりあえず値段をチェック。


 高いのはいくらでもあるが……どのへんがコスパいいかなぁ。




「あら、本当に師匠です。お久しぶりですわ、なにやら王都に行っていたとか」



 お店の奥からアンリーナが歩いて来た。お、よかったアンリーナがいたぞ。


「ここしばらくジゼリィ=アゼリィに行っても師匠達がいなかったもので、お店のかわいい店員さんに聞いたら王都に言ったとか聞きまして。残念です……私にもお声をかけていただきたかったです……すぐにご用意いたしましたのに」


 少しアンリーナが落ち込んだ仕草をする。


 いやぁ、俺の思いつきの借金旅だったしなぁ……。




「何も言わず留守にして悪かった、心配をかけてしまったな」


 俺はアンリーナの頭を優しく撫でる。髪からとてもいい香りがするな、さすがに高級品の香りだ。


「はうっ……! 師匠のなでなで久しぶりです……。出来ましたら毎日……ん?」


 赤い顔からアンリーナの顔が敵発見の鋭い目になった。



「師匠……うしろの女性はどなたですの? ずいぶんと露出の多い……」


 アンリーナが俺の後ろに無表情で立っているバニー姿のアプティに、腰に手を当てじろじろと視線を送る。


 そうかアンリーナはアプティ初めてか。


「彼女はアプティ。とにかく魔晶石に目がなくてな、いい感じの魔晶石が欲しくてきたんだが……」


 アプティが無表情にお辞儀をする。


 嘘は言っていない。さすがに本当のことは言えないしな……。



「ふぅーん……まぁいいですわ。でも師匠、その魔晶石はお値段が……」


 俺はアンリーナに近づき、耳元で小声で話す。


「し、師匠……? そんな急に……え、あら……王都でのレースで、それはやりましたね師匠おめでとうございます」


 アンリーナに簡単にお金がある経緯を話す。


 冷やかしではなく、俺は本当に魔晶石を買いにきたんだ。




「王都のレースですかーいいなぁ……一緒に行きたかったです……ぜひ来年はご一緒したいです」


 そう言いながらアンリーナは魔晶石のお薦めをまとめてくれた。小さな物から大きくて綺麗な物など、当然値段の差がすごいが。


 しかし見ただけではよく分からないな、アプティはどれが美味しく思えるんだろうか。



「なぁアンリーナ。試食とかないのかな」


「し、試食? 師匠……これ、食べ物じゃないですよ?」


 アンリーナが驚いた顔をする。


「あ、ああ……冗談、冗談だ。お菓子でこういう綺麗な物があるから、つい味を想像してしまった」


「なるほど、確かに透明で綺麗なお菓子ありますわね。紫はぶどうの味かしら、ふふ」



 慌ててフォロー。うーん、どうしようか。


 この場でアプティにバリバリ食べさせるわけにもいかないし。






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