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百五十九話 アプティに魔晶石を様


「おはようございます……マスター……」



「お、おはよう……」



 だいぶ旅の疲れも取れ、ソルートンでの生活に体のリズムが戻ってきた頃だろうか。


 それは彼女も同じらしく、当たり前のように目覚めると俺のベッドに潜り込んできている。



 誤解はよしてくれ。


 俺はちゃんと部屋の鍵は掛けているからな。よく分からんが寝ているうちにアプティがどうやってか俺の部屋に侵入し、ベッドに潜り込んでくるんだ。


 毎朝こうやって起こされるが……まぁいい香りに包まれて目が覚める幸せは嬉しいけど、どうやって入ってきてんの。


 せめて目覚めたとき、寝ていてくれたら色々じっくり観察出来るんだが。


 残念ながら俺のほうが起きるのが遅く、今のところチャンスはない。



 違う違う、エロじゃない。


 蒸気モンスターの生態ってやつに興味があるんだって、エロじゃないって。



 アプティが無表情で布団をたたみ窓を開け、部屋の空気を入れ替える。パタパタと動き回り靴を用意してくれたり、寝癖のついた俺の髪を櫛でとかしてくれている。めちゃめちゃいい嫁じゃないか……。


 そういや部屋にはベスもいるんだが、アプティが夜中侵入してきても吼えないな。


 アプティはご飯も普通に食べるし、行動も外見もどう見ても普通の人間なんだよなぁ。飛龍戦でその正体は見たし、蒸気モンスターだと間違いはないんだが。ただ、その蒸気の力を使い切ると立っていられなくなるぐらい疲労するようだ。

 

 その時は魔晶石を与えないと危険な状態になるみたい。





「魔晶石かぁ……アプティ用に買い込んでおくか」



 魔晶石ってべらぼうに高いんだよな。


 ラビコの持っている紫魔晶石なんて一個五万G、日本感覚五百万円以上らしいし。せめて安いので何とかならんかな……。



「アプティ、エネルギーの元になる魔晶石ってなんでもいいのか?」


 軽い掃き掃除を始めたアプティに聞いてみる。


「……蓄積された魔の力が強く、質のいいものは……とてもおいしいです……」


 了解……。そりゃー美味しいほうがいいよな。


 よし、買いに行くか。






「ラビコー魔晶石売ってくれ。出来たら安くて美味しいやつ」



「美味しい~?」


 食堂でトマトサラダ、スープセットを食べていたラビコに魔晶石を譲ってくれないか頼む。



「……あ~、なるほど~。私が持ってる奴は超高級品だからね~たっかいよ~?」


「ん? 安いのもあるのか?」


 俺の後ろのアプティを見て察したらしく、ラビコがポケットから紫色の魔晶石を出してきた。


 それを見たアプティがゴクリと喉を鳴らす。


「あるよ~ピンキリだけど~安くてもある程度の質が欲しいならハイドランジェに行ったほうがいいかな~ホラ、アンリーナのお店~」



 ほう、魔晶石を売っているお店がこの街にあるのか。



 そういやアンリーナのお店はそっちが本業だっけか。







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