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百五十二話 そうだ、王都を見よう! 4 ああ、街の人だが金ならあるんだ様


「お金ってソルートンでも下ろせるのかな」



「いんや~王都の銀行のみだね~ここで下ろしてソルートンの銀行に預ければ大丈夫だけど~」


 ラビコに聞いてみたが……そうか、通信が発達していないからそういうサービスは難しいのか。


「でもかなりの重量だよな……金貨だし。ソルートンまで運ぶのも強盗とか怖いし……小分けで運ぶのに定期的に王都に来るのが安全か」


「強盗~? あっはは~このラビコ様に敵う強盗とかいるのかな~? いないいない~」


 ラビコが高笑い。まぁそうなんだろうが……。




 その後、巨大商業施設をぐるぐる見て回り宿のみんなへのお土産を買った。


 まぁよくある王都行って来ました焼き菓子みたいなやつと、飛車輪のマークが入ったビーズブレスレットに革ブレスレット。ビーズのかわいいのが女性用、革が男性用かな。


 ついでに三人にはネックレスを贈った。


 ここまで付き合ってもらったお礼含め、お高めの物。このセリフを言える日が俺にこようとは……ああ、金ならあるんだ。



「ありがとうございます! すごく嬉しいです……ふふ、これであなたに守られている効果が倍になりました」


 ロゼリィが大事そうに首につけ目をキラキラさせている。


「ふふ~ん、ずいぶん奮発するね~それほど私達を想ってくれていると判断していいんだね~?」


 まだラビコからの借金だが、がっつり返すからな。


「……嬉しいです。光る物は大好きです……」


 アプティも無表情ながら小さくジャンプし喜んでくれている。



 商業施設は本当に大きく、端から端まで歩くだけで疲れるほど。混雑も相まって疲労がピークになったのでお城に帰ることに。


 あと、やっぱ王都は物価が高い。ソルートン感覚の二倍以上はする感じか。






「お、帰ってきたか。お金の手続きをしたいんだが、いいかな」



 お城に入るとサーズ姫様がわざわざ待っていてくれて、なにやらいっぱい書類を渡された。銀行の通帳の手続きやら何やら色々書くことに。



「お金は銀行に振り込まれるらしいですが、王都じゃなくてソルートンの銀行には変更出来ませんか?」


「ふむ、君の拠点はソルートンだしな。少し期間はかかるが出来るぞ」


 お、出来るのか。さすがに毎回王都に来るのは大変だからな。半分ソルートンのほうに振り分けたい。


「では半分にして、王都とソルートンに振り分けたいです」


 半分あれば十分な金額だしな。お姫様が慣れた感じにざざっと書類申請を終わらせてくれ、俺の身分証である冒険者カードに押された『街の人』認定のかわいい判子に笑みを漏らしていた。



「はは……いや、すまない。君は本当に街の人、なんだな。君の才能は冒険者というものでははかれない不思議な力なんだろう」






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