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百二十九話 そうだ、王都へ行こう! 24 ハイラの可能性様


「ハイライン、今回はご苦労だった。もう持ち場に下がってもいいぞ」




 お姫様がハイラに労いの言葉をかける。



「い、いえ! この度は新人である私にこのような機会を与えていただき感謝しています!」


 ハイラがびしっと姿勢を正して答える。ちょっと声裏返っていたが。



「レース、頑張るんだぞハイライン」


「は、はい! このお方が私を指導してくれることになり、心強く思っています!」


 お姫様は少し驚いた顔をした。




「ラビィコール、それは本当か」



 お姫様が少し真面目な顔でラビコに聞く。


 あ、さすがにまずかったか?


「そうさ~うちの社長がハイラにつくから~面白そうだからイベントにはちゃんと参加するよ~」


「ほう、魔女が前向きに参加してくれるとは助かる。大会の箔がつくというものだ。そうか、ハイラインを指導してくれると言うのか。君の策を得られるとは、確かに心強いな。ハイラインの変わるいいきっかけになると期待している」



 お姫様が俺に笑顔を向けて来た。


 そして俺の耳元でこう呟く。


「ハイラインは才能はあるんだ。だが、周りに遠慮したり、周りの声を聞きすぎたりしていつも萎縮してしまっていてな。性格なのだろうが、それが車輪の操縦にも出てしまってな。何か変わるきっかけになれば、と大会の参加を無理に勧めたのだが……余計に他の参加者に目を付けられてしまう結果になって責任を感じていたんだ」


 少し目を下に向けお姫様が言う。


 さっきの男のことか。


 まぁ、でもこの先もずっとやっていくのならハイラには超えなきゃいけない壁だろう。ライバル達を抑え正々堂々勝ち取った地位だ。


 胸を張って前に進み、余計な声を実力で跳ね除けるぐらいの心は持って欲しい。



「大丈夫です、列車での飛龍との戦いでハイラの可能性は見ました。正直、お姫様より飛び抜けた才能を持っていると思います。俺の考えている作戦はもしかしたら隊に所属し連携する才能ではなく、単独での才能を引き延ばすことになるかもしれませんけど」


 ハイラは旋回が苦手、でも直線加速はズバ抜けている。


 俺はその直線加速を生かす作戦を思案中。これは他の人と連携する才能でなはい、誰よりも先に動き、誰よりも先に前に出る才能。



「あははは! 言うじゃないか。私よりも、か。君は私と互角以上に戦い、銀の妖狐に勝った男だ。その君が言うんだ、信じよう。我が隊は強い者に合わせる。ハイラインが強くなるのなら、我々がそれに合わせるまでだ。今のブランネルジュ隊をぶち壊すくらい強くなってもらって構わないさ」


 お姫様が呟きではなく、大きな声で笑う。


 このお姫様はすごいな。さすがに無礼だと怒られるかと思ったが、笑って強い者に合わせる、か。


 こりゃー大物だ。




「ハイライン=ベクトール! 任務が終わったばかりで申し訳ないが、新たな任務を伝える。この者に師事し、お前の誇る武器を手に入れろ。そしてその武器をかざし、大会で優勝し今年のウェントスリッターの称号を手に入れてこい。以上だ」


 お姫様がハイラに向かっていい声で命令を下した。


「は、はい……え、ええええ!」



 条件反射で、はいと答えたが、内容を知りハイラが驚きの声を上げた。






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