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百十三話 そうだ、王都へ行こう! 8 新米王国騎士ハイライン=ベクトールと増える俺の借金様


「し、失礼しました! 頭が混乱してしまって取り乱してしまいました!」



 女性にしっかり事情を説明した。


 こういうのはほっといたらソルートンでの俺の世間体みたくなってしまう。


 これ以上誤解で噂が広まるのはご勘弁だ。




「ラビコ、彼女は?」


「うん~? ああ、ペルセフォス王国ブランネルジュ隊所属の新米騎士ハイライン=ベクトール、十九歳彼氏無しどころか、付き合ったこともなく毎日寂しい夜をぬいぐるみを抱いて過ごす子羊さ~」


 ラビコがニヤニヤしながら言う。


 ブランネルジュ隊って確かあのお姫様の隊だよな? 相当の実力者なのか。


 後半は聞き流してもよかったな。



「うわわわ! ラ、ラビコ様ー! 嘘です! それは嘘ですよー!」


 真っ赤な顔で両手を左右に振って慌てるハイラインさん。


「へぇ、じゃあ彼氏がいるんですか?」


「う……いえ……いません。な、なんというか、さすがラビコ様の旦那様候補だけある雰囲気ですー……。物怖じしないで堂々としていて……」


 ちょっと意地悪な質問だったか。


 ハイラインさんは手で頭を抑え、じとーっと涙目で俺を見てきた。





 ラビコが窓口で個室の話をしている。



 壁に寄りかかって待っているとハイラインさんがチラチラ俺を見て、おどおど話しかけてきた。


「あ、あのぉーラビコ様とすごく仲がよろしいのですね。その、ラビコ様の雰囲気がだいぶ変わっていて驚きました。でも……なんとなくその理由が分かりました」


 ラビコの雰囲気が変わった? 以前は違ったのか? 俺とロゼリィが目を丸くする。


「へぇ、最初からあんな感じだったけど、王都ではラビコ違ったのか」


「は、はい……そのー失礼かと思いますが我が儘で、誰の言うことも一切聞かない一匹狼という雰囲気でした。ラビコ様は見ての通りお美しいですから、言い寄ってくる貴族や資産家のかたが多くいて、よく『お断りだ!』とビンタしていましたね……」


 うっへ、最後のは頭に映像が浮かぶな。


 ラビコははっきり言って美人だからな。言い寄る男も多いだろうな。


「あなた方と一緒にいるラビコ様はとても楽しそうに見えます。……少し嫉妬しちゃいそうです」






「取れたよ~個室~。あ、ハイラは金払えよ~屈折性癖女の部下にお金は払わないからな~」


「ひっ……」


 ラビコが笑顔で戻って来た。


 ハイラインさんの顔は青ざめたけど。



「ラビコ、ちなみにいくらかかったんだ……?」


 俺が恐る恐る聞くと、ラビコは俺の耳元に口を近づけ囁く。



「ん~とね~ごせん~ごひゃく~ごぉるどぉ~あっはは~」



 吐息を漏らしながらエロい感じで言われた。その金額にびびってエロい感情は沸かなかったけどな。


 五千五百G、日本感覚五十五万円ぐらい……か。


 この列車代だけでも返すの大変な金額だぞ、これ。




 大丈夫なのか俺の未来。






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