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初めての依頼

 早速魔物退治の依頼に参加出来る事になった。


「リック、期待してるから。きつい言い方になるけどお前をガキだって前提で扱わないからその辺り自信持って欲しい」


ジョンは褒めてるのか叱ってるのか良く分からない言い方だった。ただ分かったのは期待してるって言葉が嘘じゃないとがっしりと握られた手の圧力から理解できた。


(僕何かすごい事したかな…)


 模擬戦でさっぱりだったから正直言えばジョンは何を期待してるか?分からなかった。僕としては姉さんを補助したいそれだけで早く参加したかっただけで、特にそれ以外の思い入れが無く模擬戦でのジョンとの実力差から不安で一杯だった。


 昨晩姉さんに話された事で、


「リック、今までずっと個人での訓練ばかりだったけど、ぶっつけで悪いんだけどパーティーでの戦闘は多分リックが思ってるより簡単だと思う」

「ええ??逆じゃないの?」

「魔法使いの場合逆なのよね…、私の場合攻撃的な魔法は得意じゃなかったから何とも言えないけど、もし危険なら私さすがにリック誘わないよ。今までやってきた事って不測の事態への対処で万が一なんだよね。やってみれば分かるよー」


 そういって姉さんは上手く答えられないのを笑って誤魔化していた。


 確かに姉さんの言うとおりだった。僕もうすうすあの模擬戦のいやらしさについては感じていた。高位の魔法による攻撃力こそに強みのある僕の攻撃が封じられての戦闘と言うのが話しにならなかったんだと良く分かった。大砲を用意して打てーってやってるだけで僕は一度も前線に立つ事が無かった。今までの訓練がなんだんだろう?と思うほど楽だった。しかもだジョンは終始そんな気楽な僕の攻撃に対してベタ褒めだった。


「リックが居ないなんてもう考えられないな」


 どうも今日の依頼今までのパーティーでやってきた依頼のレベルだと言うのが原因らしい。魔法使いの僕が居るという追加要素がとんでもなく戦闘を楽にしてる。実際ジョンのいう事が尤もだった。僕が居ない間良くやってたなと思った面がある。ヒットアンドウェイと言うより、ヒットアンドウェイ?って感じだった。ラッシュの無数の傷も肉を切らせて骨を立つで姉さんの回復を前提とした特攻作戦だった。このパーティーレベル低いんじゃないだろうか…。ジョンを微妙だといった姉さんの話も分かった。ジョンは機敏さはあるけど、決定打にかける。ジョンこそまさにヒットアンドウェイの典型だったけど、避けるというより逃げるだった。自分で言っておいてと突っ込みを入れたくなる。3人のパーティーじゃ確かにこの戦法は厳しい。ただジョンまでがっつり戦闘になると姉さんの回復力がすかすかになってしまう。なんだろうなこのパーティーの駄目駄目感は…。


 思った以上より僕が居ないとこのパーティー機能しない。僕の決定打となる高位魔法で一撃必殺の攻撃力を叩き込んで大体速攻で終わらせている。戦闘なんてものはさっさと終らせるに限る。長引けばどんな不確定要素が混じってしまうか?分からないからだ。分かっていても今までどうにもならかったという所だろう。これ個人でやってる魔法の練習とは大差ないのではないか?と思えてきた。だからなんだこの楽さと思ってしまった。ただ収穫も合った使えないと思ってた低位魔法使える。僕以外の攻撃によって魔物の動きが制限されてるので簡単に当てられる。魔力の節約って程でも無いけど、不測の事態のために魔力消費を減らしてつねに余裕を持っておきたい。低位魔法が思ったより使えるのはありがたかった。


「期待に応えられて嬉しいです。ただ僕なんて前衛の人がいるからで一人で魔法唱えてる練習とはあんまり変わらないですよ…」


 無意味な謙遜に聞こえないように答えてみた。


「まあ俺達あってのは分かるけど、それでもここまで使える魔法使いだと思わなかった。最初はエミリアが何を言い出すのか?と思ってたんだ。まだ10才にもなって無い子供をパーティーに入れてくれって言い出すんだから。そしたらエミリアすぐにギルドでもNO1魔法使いになる天才児だからって言うものだから。でもほら身内の贔屓目ってあるだろ?それにエミリア、弟大好きお姉ちゃんだからな」


 そんな風にジョンは少しからかうように笑ってた。


「もうーやっぱり信じてなかったんだ。ラッシュもジョンと同じだったの?」

「ごめん僕もジョンと同意見だった」


 初めての戦闘で僕はパーティーに打ち解けれたと思う。多分このパーティーものすごく魔法使いが欲しかったんだと思う。そういうのがすごく伝わってきた。


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