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神様

 行く先々で小さな村を見たら名前を聞いて、その次にチフルの情報を探っていた。だからそれは突然だった。ある子供が話した言葉にぽかーんとなってしまった。


「ここはチフル村だよ」


 同じ名前かもしれない。次の質問に移った。


「まおうさまは居るの?」

「まおうさまなんて居ないよ」


 ええーー。マスターー。なんだったんだよあんたのカン。


「でもさ、多分あの人がそうじゃないかな?と思う。僕らがチフルの神様って言ってる人」

「是非その人の所に案内して欲しい」

「あの建物に住んでるけど、今は居ないよ。たまに家を開けて旅に出るんだよ。1年ぐらい戻ってこなかった事もあるんだよ」

「1年???」

「ただもう数ヶ月になるからそろそろじゃないかな?1年は僕が知る限りだから」


 どうしよう不在って…。いやそもそもまおうさまじゃないじゃん。でもそんな事どうでも良かった。僕は元々不思議な話を聞いてそれが気になって調査するってのが楽しかった。村の旅好きの神様見たくなった。プランを考えないといけない。僕は近隣を調べて魔物の被害などが無いのか?と聞いて回りそういう被害があったら僕に相談して欲しいと回っていた。そうするとそういった話がごろごろ転がっている。チフルからは多少遠ざかってしまったが僕は近隣の魔物退治に乗り出した。一番近い大きな町でギルドなども見て回った。僕の2つ名が役に立った。僕はどうやらギルド間では有名人のようだ。普通なら所属ギルドが違えば受けられない依頼も成功即金でOKだと言われた。それは僕だったからだ。ギルドの中で処理できない案件がちらほらはある。


 そもそも何故近隣の村で僕が忙しかったか?となると、あの辺りはそういった依頼をそもそも出してなかったから。需給のバランスがこの世界のギルドは大きく崩れていた。面倒でリスクだけが高い割りに対した金にならなかった。リスクがあるから多少高い金をもらえるだけだった。僕が金銭的に余裕があったのはソロだったのがかなり大きい。何故近隣の村では被害があっても放置されるのか?ギルドに支払う金が惜しかったから。1日の宿と飯だけでやりましょうなんて格安サービスは冒険者ギルドにとって迷惑な話だとは思う。


 ただ依頼を終えるとすぐに僕はチフルに向かった。思わぬ臨時収入に助かった。1週間があれから過ぎていた。神様また旅に出ないでくれよー。ってあの時教えてくれた子が言うには神様は旅の後ほとんど連続出るようなことはなかったらしい。旅の後は何か家で作業をするらしい。何をしてるか?は良く分からないけど、とにかく篭りっきりになるのですぐに旅に出ることは無いらしい。やけに詳しいなと思って聞いてみたら、神様と良く遊ぶのでその期間遊んでくれないらしいからだそうだ。忙しいのか?暇なのか?良く分からない人だ。


 チフルについたので例の少年がまた村で遊んでいたので聞いてみた。


「神様帰ってきた?」

「うんでも何かごそごそやってるよ?」

「お邪魔したら不味いかな?」

「あれから一週間も待ってたんでしょ?」

「うん」

「なら合ってくれると思う。遊んでくれないだけだから」


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