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曖昧な幼少期の記憶の中で確かに彼女は呪文といわれるものを唱えていた事がある。何をやってるか?良く分からないから真似しなかっただけでもっと前から僕は魔法を見ていたんだと今気がついた。どうもこのはっきりとした大人の自意識が芽生えた時から子供時代の記憶が逆に曖昧になってしまっている。姉も段々気がついてるけど、最近僕の性格に変化があったと思っている。ただ僕はこの妙な大人の記憶について話してない。実際はちょっと話したことがある。どうもそれが意味分からない無いらしい。僕も実を言うと大人の僕はそれを他人にむやみに話すことじゃないとなんとなく自覚してる所がある。姉が意味不明な事を言う弟と言う反応だったためすぐにこの話をしなくなってしまった。
だが、実はこれこそが僕の魔法に対する天才性に繋がっている。どうやら魔法の呪文は僕の大人の時の日常言語と似ているとすぐに気がついたから。僕の頭の中で日本語と言葉が出てきた。断片的で曖昧な記憶だけどどうやら大人の僕は日本と言う世界にいたんじゃないかと考え、その日常言語が日本語だったのか?となんとなく感じている。もっと整理されたすっきりとした記憶じゃない。おかげで僕のこの記憶は妄想なんじゃないか?と思う部分も強くなっていた。確かに僕は大人だった。ただそれを論理的的に捕らえて把握するには判断材料として記憶の不足があった。
同時に僕には大きな変化があった。魔法を唱える時僕の目の前にウインドウと呼ばれる呪文リストが浮かび上がっていた。魔法を唱えることでこれらが点滅することで魔法に関係してることが分かった。今までこんなものが見えなかったのはどうやら僕が始めて魔法を使ったことに関係しているようだった。
姉さんはすっかり僕の魔法の才能にほれ込んでしまってその後も様々な魔法の練習と話をしてくれた。その中で分かったのはどうもこのウインドウと言われるものが見えるのはどうやら僕だけと判明した。そもそもその名称を何故僕がすぐに頭に出てきたのか?と言うとゲームと言うものの表示に使ってるものと似ていたから。大人だった自分の記憶からふと出てきたもので僕しか見えて無いからこれをどうやって言えば良いのか?は僕が勝手に決めたことになる。
何故姉には見えてないか?がすぐに判明した。良く聞いたら姉の呪文は全く違った。発音から文法すべて間違ってる。僕は外国人という言葉が浮かんできた。どうも断片的で僕の記憶は分かりにくい。幼少期の記憶が曖昧なのは誰でも同じらしい。これは姉に最近の事があって聞いた見たらそんなものだよといわれたので納得できた。実際大人モードの僕になってからはもっとはっきり覚えている。その記憶とどうも違ってるようだ。自分が大人だった人格の記憶があったのははっきりと自覚出来てる。でもいざその時の事を意識して思い出そうとすると、豊富に思い出せないのと、後突然思い出すことが多い。これもそうだった外国人と言う言葉が浮かんだらその時の記憶がぼんやりと思い出せる。日本語があまり上手くない外国人。姉さんの呪文は全部それだった。
「姉さんどうも僕と呪文の言葉が違うんだけど何故?」
「そういえば何かリックの呪文変だね。こっちこそ何それ?」
僕は言葉に詰まってしまった。そもそも大人の記憶を話すのが嫌なのは、曖昧で断片的でどう話して良いか?が分かりにくいんだ。僕がはっきり言えるのは僕にはリックじゃない大人の記憶があると言うことだけ。それはもう話してて、その事で細かく話そうとすると僕の曖昧な記憶に自分で困ってしまった。そういった過去のやり取りがあるから大人の自分の漠然とした常識もあって2度と話さないと決めてる。
「僕は姉さんの呪文を聞いて聞き間違い?そんな感じでやってみたら出来た」
「それはおかしいよ。だって私何度も教えてて、そのすべて聞き間違えてるの?」
意外と姉さんは鋭い。実は僕は勝手に日本語で置き換えてしまってるだけで、その話をし無いとかなりこのやり取り姉さんに分かってるのが難しい。どうやって日本の記憶を言わずに答えれば良いか?思案した。
「実は姉さん。僕は姉さんと同じだと思った呪文を唱えた時僕の方がより効果が高いことに気がついたんだよ。僕は姉さんがもしかして間違えてるんじゃないか?と疑いを持ってしまって…」
「それおかしいよ。だって最初は偶然聞き間違えで分かるけど、そのすべて聞き間違えて効果の高い魔法を出すなんて」




