表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋うた   作者: 城市佳
8/10

出身は九州の熊本だ。

地元の高校を出て、東京に出たい一心で今の大学に入った。

正直言って、福祉に興味があったわけじゃない。

経済的に浪人は出来ないから、

受かった学校に行くしかなくて、

滑り止めの滑り止めに、入学したに過ぎない。

とはいえ、入学後に大好きな婆ちゃんが寝たきりになったりがあって、

今では介護の資格を取るのもいいかなあと思い始めている。

根っからの勤勉家ってわけではないが、

勉強は嫌いでもない。


情報処理の専門学校に通う同い年の里美とは、

合コンで出会った。

その日のうちにホテルに行って、

やることはやったから、それまでの女かと思ったら、

なんとなくうまがあうというか、もう一年になる。

頭の出来はイマイチだけど、顔は可愛い。

甘えん坊で我がままだけど、根は優しい。

一緒にいると癒される、まあ、そんな感じだ。


授業にバイト、ここ数か月はボランティアに出る回数も増えて、

驚異的な忙しさだった。

家に帰って爆睡するばかりの日々に、

里美はぶつぶつ文句を言いながらも、

よく洗濯や掃除をしに来てくれていた。

昨日は久しぶりにバイトが休みだったから、

映画を観て、居酒屋で食事をしながら軽く飲んで、

ふたりで俺のアパートに帰ってきた。

それからは良く覚えていないが、たぶん何回戦かやって、

疲れて寝てしまったんだと思う。

里美とは身体の相性もバッチリだから、

こんな事はよくあることだ。


香田女史がやってきたのは、そんな朝だから、

いつものように余韻を楽しみたかった里美が

怒るのも無理はない。

と思って電話に出たが、どうやら違うらしい。

今度はうちに中野がやって来たという。

「何?このキモ男」

って、おいおい、本人を前にそれははまずいだろう。

まったく正直だなあ。


俺の困った顔を見て、香田女史が小首を傾げた。

「中野君が来たみたいです」

「えっ?」

いつも能面のように表情の乏しい香田女史の

顔色が変わった。



ここまで読んでいただいた皆様、ありがとうございます。

主人公(視線)が変わりながら、進行していきますが、

読みにくくはないでしょうか?

この先、あと3人ぐらいの登場があります。

ご意見、ご感想をお待ちしています!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ