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Blood-stained vampire  作者: ココロ
第二章 訓練と女王
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『東京郊外』 特殊訓練への出発

先日の吸血鬼襲来から、幾日か過ぎ、俺たちは、日常を過ごしていた。

エン先輩は、聖武器研究所に配属され、研究に没頭しているらしい。

アタルは、カホを助けられなかったのを後悔し、一人、自治区内の何処かに居るらしい。今は音信不通になっている。

そして、襲来をうけ、父さんたち、対吸血鬼の専門家が出した決断は、特殊訓練だった。

特殊訓練の内容は、三人グループに分かれ、それぞれ指定された場所に赴き、対吸血鬼の専門家による訓練だった。

さて、今日がその特殊訓練のグループの集合日だ。俺は用意を終え、集合場所に赴いていた。

「あっ、クロマくーん」

名前を呼ばれ、見るとユナが手を振っていた。

「ユナ! ユナが一緒なのか?」

「うん。そだよ」

ユナは手元の紙を見ながらそう言った。

「もう一人は、分かるか?」

「まだ、来てないけど、もう一人はね「おまたせー!」

ユナの声を割って入ってきたのは、

「…姫」

姫、…姫ことローザだった。姫っていうあだ名は金髪碧眼であることが由来だ。

「あっ、クロマも一緒なんだ。頑張ろうね」

「ああ」

「…クロマ、嫌そうな顔してる。私のこと苦手だっけ?」

「そうじゃないんだが、姫と行動して良かった試しがないからな」

「それは言えてる。私もクロマとなにかしてると、調子出ないんだよね」

「だな。調子悪い姫しか俺は見たことない。のくせして、俺より強いからな」

「そんな…褒めても何も出ないよ?」

「うわっ、姫ちゃん、顔真っ赤だよ!? 大丈夫!?」

と、ユナが言ったので、改めて姫を見ると、なるほど真っ赤だ。

「ええっ!? 真っ赤!? えー、恥ずかしいよ…」

「大丈夫、そうだね」

「うん。大丈夫だよ」

「じゃ、行こっか。私たちの行き先は『東京郊外』…って、え?」

「郊外って、おいおい、特殊地域じゃねえか。そんなとこに人が住んでんのかよ」

「特殊地域だからこそじゃない?」

という姫の反論に俺は納得するしかなかった。

「まあ、行けば分かるか」

「そうだね」

俺たちは、とりあえず出発をした。


『東京郊外』、そこへ行くには郊外電車を使うほかなく、俺たちはその電車を使う羽目になった。

羽目になった、というのはその電車は随分と昔から動いており、車体はオンボロ。運転手は過去の遺産であるアンドロイド…こいつもいつ壊れるかわからない。まあ、最悪、運転手が壊れても歩いて行けばいいのだが、一番の問題はレールだった。運転手にはアンドロイドを配しておきながら、レールは木材と鉄…ところどころ鉄が木にすり替えられてたりするらしい。木はほとんどが腐りかけ、鉄は錆びようとしている。いつ電車が脱線するか不安でたまらない。そういう移動手段の危険性も、『東京郊外』が特殊地域になっている理由でもあるのだろう。


「わあ…前の方、見て、クロマくん」

そう言われ、見てみると、なんと恐ろしい木の橋があった。

レールと同時期かそれ以上前に作られたであろう橋だ。落ちないよな? 落ちないでくれよ…。

「クロマ、お菓子あげる」

俺が震えてるのを見て姫は、俺にお菓子を差し出した。

「お、おう。姫、ありがとな」

「うん。あの橋越えたらすぐだよね」

「た、多分な」

「…大丈夫だよ。クロマ、怖がってないのなんて、ミナだけなんだから」

ミナが? あ、そっか…ユナか。はしゃいでるもんなユナ。

ははは…いいなあ…。

俺は、そのまま、夢の中に落ちていった。

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