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9話

4月なのに雪が降っていて、とても寒く布団から1時間半ぐらい出られませんでした、はい



えぇ、もちろんそれだけです( ̄∀ ̄)

 「なんだおまえ」


 「え」


 次の日のお昼前。アリアネと洗濯物を干していると不意に声をかけられた。

 男の子だ。それも雪が積もっているのに半袖短パン、おまけとばかりに鼻水を垂らしている子供だ。

 ハッキリ言って寒そうだ。いや、絶対に寒い。


 「あら、カッちゃんじゃないか。今日は一人なのかい?」


 どう対応しようか迷ってた時、男の子の存在に気づいたアリアネが膝を折って男の子に話しかける。


 「おはよおばちゃん! あとローゼとタッペイもいっしょだぜ! ……おいてきたけどな!」


 にかっといい笑顔を見せて親指を立てる男の子。


 「こら! ローゼちゃんとタッちゃんを置いてきちゃダメでしょ!」


 「だってあいつらおそいんだもーん」


 と、アリアネに叱られた男の子が言い訳してると、向こうの方から女の子の声が聞こえてきた。


 「カッちゃん! まってっていたじゃん!」


 カッちゃんと呼ばれた男の子の隣まで走ってくる、ダッフルコートを着た、長い耳の女の子……耳!?

 その女の子のすぐ後にもう一人、ジャンパーの上からでもわかるぐらいぽっちゃりしたネコ耳の男の子が走ってきた……ネコ耳だと?


 「ふ、ふたゼェ……ふたりともゼェ……まっゼェ……てよゼェハァ……」


 2人の近くまで辿り着いたぽっちゃりな男の子はその場で尻餅をついてヒィヒィ言っている。

 すごい、湯気が出てる。


 「あらあら、ローゼちゃんとタッちゃんおはよう。そしてお疲れ様」


 「あ! アリアネさんおはよございます! って、カッちゃんなんで先にいっちゃうのよ!」


 「おはフゥ……ようございゼェ……ますヒィ……」


 アリアネに挨拶を返すとローゼという女の子はカッちゃん? に文句をいい、タッペイと思われる男の子は本当に暑いみたいでジャンパーを脱いでタンクトップ姿になって雪に素肌を晒していた。ジュゥゥ……


 「3人とも喉乾いたでしょ。ほら家に先に入ってて。リプル、3人にお水出してあげな」


 「え、でも洗濯物がまだ……」


 「洗濯物はあたしがやっておくからさ! ほら早く行ったいった」


 俺からタオルを取り上げて洗濯物を干していくアリアネ。


 「おーし、おじゃましまー!」


 「あ、こらカッちゃん! ほらタッちゃんいこう?」


 「あぁ……きもちよかったよに〜」


 上からカッちゃん、ローゼ、タッペイの順に家の中へと入っていく。

 少し、呆気にとられながら俺もあとに続くのだった。



-*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*





 「ぷっはぁ〜。この一杯がほねみにしみるぜ〜」


 「カッちゃん、おじさんくさいよ」


 「いきかえるぅー」


 椅子に座った3人が各々に言葉を発する。

 とりあえず、水は出したものの、この3人をどう対処すべきか考える。


 「ところで、あなたは誰なの? アリアネさんのこども?」


 不意にローゼがこちらに顔を向けて質問を投げてきた。


 「そうだそうだ、おまえ誰だ。みたことねぇ顔だぞ」


 ローゼの言葉で思い出したかのようにカッちゃんもこちらに顔を向けた。


 「お水おかわりもらっていい?」


 このタッペイと言う男の子はかなりマイペースな子なのだろう、流れを無視してコップを差し出してきた。


 「え〜っと、俺はリプル。この家には最近来たばっかりなんだ」


 質問に答えながらコップに水を注いでタッペイに渡す。


 「へぇ〜そうなんだ。あ、わたしはローゼって言うの」


 「オレはカーネル!」


 「ぼくはタッペイ。将来はお花屋さんになるんだー」


 ダッフルコートを着た三つ編み緑髪のエルフ系?女の子がローゼ。お姉ちゃん的なポジションかな。タンクトップで産毛みたいな髪をしたぽっちゃりネコ耳男の子はタッペイ。将来はお花屋さんになるみたいだ。そして、カッちゃんと呼ばれていた焦げ茶色のツンツン頭で半袖短パン鼻水少年はカーネル。あれ?なんか名前がかっこいいぞ。


 「ところで、あたしになにか用でもあるのかい?」


 洗濯物を干し終えたアリアネが、カゴを持ちながら外から帰ってきた。


 「そうそう! 長老がアリアネさんを呼んで来いーって」


 「それでオレたちが来たわけよ」


 アリアネに真っ先に反応したローゼに続いてカーネルが発する。


 「なんでまた急に……」


 はぁ……と溜息を吐くアリアネ。

 そんなアリアネにタッペイが顔を向ける。


 「たしか、封印がなんやかんやーっていってたよ」


 「なんだって?」


 タッペイの言葉を聞いた瞬間、アリアネの表情が真剣なものになる。


 「どうしたのアリアネさん……なんか怖いよ」


 アリアネの変化に気づいたのか、ローゼが少し遠慮がちに口を開く。


 「あ、あぁごめんね。長老がまた厄介事を持ち込んできたのかと思っちゃって、どう調理してやろうかなーって……」


 タハハ……と頭を掻きながら笑顔になる。

 アリアネさん、あなた笑顔でなんてこと言ってんのよ……


 「おばちゃん、料理つくるの? わーいぼくもたべたーい」


 「オレもくいたーい!」


 「わたしもわたしもー!」


 らんらんと目を輝かせるカーネル、ローゼ、タッペイ。

 その純粋な瞳にたじろぐアリアネと俺。


 「こ、この長老の用事が終わったらみんなでアップルパイでも作りましょうか」


 「「「やったー!」」」


 息ぴったりに喜ぶ3人を見ると、いかに自分が汚れているのかを痛感させられる。


 「それじゃあ、長老のところに行きますか。ほれ、リプルも行くよ」


 「え? 拙者も行くのでござるか?」


 「当たり前でしょうが。てかなによその口調は」


 お前何言ってるの? という顔をしながらこちらを見てくるアリアネに、嫌だと拒否してみるも返ってきたのはとてもいい笑顔であった。


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