表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秘密と魔法と冒険話  作者: 白崎つづり
エンゼルトールの竜
7/7

依頼


 フィリルが仲間に入って2か月が経った。

 フィリルのランクもBになり、現在地は魔法都市とも呼ばれるキャロメインに移動している。


 私達は、キャロメインの領主からとある依頼をされていた。


「偵察隊の騎士団と同行して欲しい、と。でも、何で僕達冒険者に?」

「近くの森に異常な魔力反応がありまして、騎士だけでは倒しきれない魔物がいるかもしれないので。他にも、3つから4つ程の冒険者パーティーに同行を頼んでいるんです。」

「なるほど。報酬は?」

「銀貨5枚と、同行中の衣食住提供でどうでしょう?」

「私、銀貨より魔導書がいいなー」

「ちょっとナーシャ…」

「では、それに好きな魔導書1つも追加で。どうですか?」

「すいません…じゃあ、それで」

「交渉成立ですね。明後日に出発だから、他のパーティーや騎士団への挨拶とかも済ませておいてください。」


 応接室を出ると、領主に騎士団はあちらの中庭で鍛錬をしています、と促されたので大人しくそちらに向かっておく。


「……同行するパーティーの1つか?」

「そうだ。俺が魔剣士のシルバで、こいつが剣士のキルト。あっちが魔法使いのフィリルで、もう一人が僧侶のナーシャだ。」

「そうか。よろしく頼む。」


 ここで、フィリルが騎士団を興味深そうに見ているのに気付いた。


「フィリルは騎士団を見るの、初めて?」

「うん。今の国になってからは。」

「そうなんだね。割と門番してたり、大きな街ではパレードがあったりするから、割と皆知ってて見たことあると思うし憧れの的でもあるけど…フィリルって本当に引きこもりだったんだね」

「まぁね」

「誇らしげにする所じゃないでしょ…っていうか前の王国の騎士団見てる人の方がレアでしょ。フィリルって王都の出身?」

「……まぁ、そこは追々」


 時折感じるのだが、フィリルは自分の過去をあまり知られたくないようだった。出身も、思い出も、好きだった事も教えてくれない。嫌なら話さなくてもいいとは思うけど、やっぱり少しだけ悲しい。


「……取り敢えず、今回の依頼頑張ろう!」

「そうだね!ご飯なに出るかな?」

「多分フィリルが作ったほうが美味しいと思うけど…」

「えっ?そうかな?」




 ◇   ◇




「そう言えば今回の依頼、ギルドを通して無かったけど…これってなんで?」


 依頼を受けた後のお昼ご飯中、フィリルがふと問いかけた。


「あぁ、あれか。ギルドは冒険者とはついてるけど、実際は戸籍登録の為の組織みたいな物で、冒険者とかそこら辺はおまけみたいなものなんだ。実際、Hランクは試験なしでも入れるけど、受けられる依頼は殆どないし。それに貴族とかからの依頼となると、特定のギルド支部と変な繋がりとかが生まれがちだから、本人から直接依頼って事が多いんだ。」

「なるほど……それにしても、ここのお店美味しいね。」

「話変わるなぁ…ま、そうだな。平和で豊かな街って証だ。」

「今回の依頼の件、領主は異常な魔力反応って言ってたけど…何が異常だったんだろう?何も大きな事が無ければ良いんだけどね……」



 そうしてお昼ご飯を食べ終わり、解散した。


 夕方5時まで自由行動で、集合は宿屋と言っていたキルトの言葉を思い出し、何をしようか考える。

 魔導書とかを買いに行こうにも、無駄遣いするからとお小遣いは持たせてくれてないし、キルトは剣を研ぎに、シルバはギルドに小遣い稼ぎに行ってしまった。

 しかし!横を見てみろ、そこには暇そうなフィリルがいるではないか!

 私はこれ幸いと言わんばかりにフィリルに声をかけた。


 すると、フィリルの指先に止まっていた小鳥が、ぱたぱたと飛び立った。


「あっ…ごめん」

「良いよ。多分また来るし。」

「また来るって?フィリル、寄せ餌体質だったの?」

「寄せ餌って…別に、あの子が私に懐いてるだけだし。それで、何かあったの?」

「そうだ!ちょっと暇だからさ、街ブラ付き合ってくれない?1人じゃ虚しくて…」

「いいよ。私、ちょっとならお金持ってるよ」


 そうして2人で外に出る。少し冬に近づいた秋の空気は、ひんやりと冷たい。


 ―――そう言えば、あの小鳥を前に見たことがある気がする。ここら辺では珍しい、白に青い模様が入ったふわふわな小鳥。何処で見たんだっけ?

おまけ

Q&Aコーナー教えて!◯◯さん! キルト編


Q:キルトさんの好きな食べ物は何ですか?

A:揚げた芋とかカリカリに焼いた鶏皮とかが好きです。基本的にサクッとした食感の物が好きかな。

Q:キルトさんは何処で剣を学んだんですか?

A:孤児院にいた頃、通りがかりの冒険者や騎士団に教えてもらったり、独学で練習しました。

Q:キルトさんは幼少期の記憶はありますか?

A:はい。両親は優しかったし、兄も良くしてくれました。もういないけど。


インタビューありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ