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うわさの青年‐異類昏婚恋奇譚‐  作者: 兼村モナ
神社のお狐様
2/3

うわさの青年

 下校中、家へ帰る道の都邑に祖母の墓があるため、そこによった。彼女は、毎年、お盆が近づくと、墓参りに行き、挨拶をしに行った。

 「(後で、神ンジャによってこう。早めにお参りへ、行くことに損はない。)それにおばあちゃんがお盆で帰ってくるときに、『迷子になりませんように』ってお祈りしよっと!あれ?でもそれで神社に行く必要はないかな?まぁ、いいや。」

 墓に添えるため持ってきた花と、お弁当に入っていたみかんを置いて、蓮はそこを去った。しかし、このまま神社に行き、何があるのか、まだ彼女は知らない。神社の鳥居まで行くと、一度お辞儀をして、そこをくぐった。

(この神社、だいぶ前からあったんだよな。おばあちゃんがいなくなる前も私の先祖がは神主してたらしいし...)

 そんな事を考えながら、蓮は社に近づいた。事実、ここは至るところが古くなってきていて、階段も少し崩れているところがある。鳥居や社(また社にある鐘)も錆びついていて、どれくらい前からあったかが、見て取れた。しかし、今回彼女が社に来た時おかしかったのは「何故前来たときよりも社が新しい雰囲気になっているのか」だった。だが、そんな事を気にしてもしょうがないと思い、再び、社に近づく。

 ジッ。

(なに!?)

 少しずつ社に近づいている、と誰かが蓮のことを見ていることに築く。しかし、周りには人影もなく、相手が動いているとしても、足音が全く聞こえなかった。とうとう、社の目の前に来たとき、視線は動いていて、それでもなお彼女のことを見ていた。きっと先ほど墓へ行ったからか、少し疲れているからだと思い、軽く頭を振った忘れることにした。そこには、大きく錆びついた鐘があった。それを鳴らして、二度お辞儀をする。その後に、に手を叩いてから願い事とお祈りを心のなかで言う。

(今年も落ち着いて過ごせたし、来年も穏やかでいたい。そういえば、あのかんざし、なんでおばあちゃんは持っていたんだろうか。とても高そうだったけれど。)

 そんなことを思いながら、リュックの中から簪を取り出し、優しくなでた。また二度お辞儀をした。

 しかし、彼女のささやかな願いが、叶うことはなかった。

 ガササッバタッ!

「!」

「ミャ〜」

「何だ、猫...!?」

 そこには先程までいなかった「青年」が立っていた。驚きのあまり、腰が抜けてコケてしまったが、もうこの状況ならそんなことはどうでも良かった。彼は、男性にしては白い肌と、きれいな黒い髪を持っていた。目も黒く、化粧をしたら女にもなり得るような顔立ちだった。

(綺麗な顔だなぁ。こんなコスプレのような格好をしなければきっとモテていただろうに)

「ホヘー。」

「大丈夫か?」

「あ、はい!」

 彼は,コケてたのを見て、手を差し伸べてくれた。立って、コケて汚れたところを払う。

「い、いつのまにいたんですか?」

「さっきからいたぞ。あとその『こいつなんでこんな格好してんだ』って顔をやめろ。お前だって傾奇者みたいな格好をしているじゃないか。」

「(ヤベ、バレてる。というか、傾奇者って言うかな普通...)何の事ですか?普通の格好をしているでしょう?それよりあなたの格好の方がおかしいかと思いますが。」

 一瞬、心の中を読まれてドキリとしたが、すぐ相手のおかしいところを指摘した。なぜなら蓮は、一般的な女子高生の格好をしているが、彼に関しては、最初に蓮が少し失礼なことを思ったように現実でならコスプレでしか見ないような「公家(朝廷についている人。また使えている人)」の服を着て髪型は、「月代(の髪が生えているバージョン)」で髪を結っていて、男性にしては長かった。こんな格好をしているのに、驚くなという方が無理な話だった。

「まぁ、そんなことはどうでもいい。それよりもここに人が来るなんて珍しいな。ここ数年、いや、ずっと人は来ていなかったんだがな。」

「?」

 彼の言っていることがわからなかった。なぜなら、毎年蓮は家族と一緒にこの神社へお参りに行くし、ここにもう、神主はいない。彼女の祖母が最後の神主だったからだ。そして、祖母が生きていた時も、ここには、月日を問わず人がよく来ていた。

「あと、お前がさっき持っていた...あの簪はなんだ?なぜ持っているんだ?それはさっき...あいつにわたしたはず。」

「(何いてるんだ?これはおばあちゃんが私にくれたもので...やっぱり誰かからもらったものなのだろうか。)すみませんが、これは私の祖母が小さい頃にくれたもので、これは私のお守りでもあるんです。それに、祖母がこれをくれた時『これはあなたの婚約者との約束のものなの。だから、絶対になくしちゃダメよ?』といっていたんです。そんなコト、信じていませんが、これはあなたには渡すことはできませんので、ごめんな---」

「俺がその婚約者だ。」

「は?何言ってるんですか?」

「実はな---」

 その後、蓮は彼の話を聞いた。彼によると、彼はココの神社の守り神「波留はる」という人でこのまえ(彼によると)蓮の先祖が守ってきた神社に災いが来た。それを払ってくれた彼が、「今日から500年後に生まれた女子を俺の嫁として再出してください。この約束を忘れ無い用に、この簪を持っていてください。」と言って、この仮をかえさせる約束していたらしい。しかし、彼女はこの話を聞いてより困惑してしまった。

「え、やっぱり何を言っているんですか?だって、あなたが言っているのは、500年後でココには神主はいな...(ん?待てよ。500年後ってどういうことだろう?)」

 まるで、彼はこの時代、彼のいた頃の「500年後」にタイムスリップしたみたいじゃないかと思う蓮だった。しかも神様というオカルティックな雰囲気を怪しく感じた。

「その顔だと、俺の言ってることに疑問をいだいているな。だが、俺だってどういうことかわかっていない。しかしココにはある伝説があってな。」

「なんですかそれ。」

「ある時、狐の神と神主の娘がいた。」

(あ、なんか始まりそっすね)

 彼は、木の根元に座って話していたので、蓮も近くで聞こうと思い隣りに座った。

「その娘は、神のことが見えていた。しかし、関わろうとはしなかった。まぁそりゃそうだよな、神と神主は、天と地ほど違う。たやすく関わらないほうがいいと思ったのかもしれない。」

「...」

 蓮には、わからなかった。別に同じこの’世界’に生きているのだから何も変わりはない、差なんてないと思っているからだ。

「そして、神は人を嫌うようになった。」

「なぜですか。」

「本当に慕われてるかわからなかったからだ。どうせ上っ面だけで本当とのところはなんにも---」

「違いますよ。」

「?」

 彼女は気づいていなかったが、眉間にシワがっよていた。それだけ真剣に思っているのだろうか、と彼は思った。

「その人は、きっと嫌っているんじゃありません。その人は、あなたのことを嫌いと言ったんですか、避けたりしたんですか、関わらなくても慕っているんです。あなたは、波留さんは、良い人ですから。」

「なんで分かる?というか、いつ俺のことだと言った。」

 波留は一瞬キョトンとしたが、すぐムットした顔をした。

「まぁ、なんとなくですかね。というか、なんでこんな話したんですか?あと、この話全然あなたがこの時代に来た理由じゃなくないですか?」

「なっているぞ、俺は一様神だ。しかし安定した気持ちがない、自覚がない。だから、あの話のようにすぐ人を疑ってしまう。だから、人が信用できるか試してみたんだ。それでお前に簪を渡した。正確には、お前の先祖に渡した。だがそれでも信じなかった、だからその...心の乱れ?で、きっとこの時代に来たんだろう、多分。」

「ふ、ふふっ。あはは!」

「な、何だ!ま、真面目に話しているのに笑うんじゃねぇ!」

「だ、だってシビアの雰囲気かと思ったら急にぶちかわされて。あ、でも...」

「ん?」

「最初、波留さんが神だとか言って、’何を言ってるんでしょう’と思いましたが、これまでの不思議なことを考えたら、『あぁそういうことか』と思いました。なんか、人に見られてる気がしたり、神社が新しく見えてたり...全部これだったんですね。」

「あの...さ、婚約ってのは許してくれんの?」

「別にいいですよ。波留さんのこともっと知りたいので。それに---」

「どうした?」

「祖母がいなくなって、ココに神主はいなくなったんです。なので、私がココの神主をやろうと思ってたんですが、今決心しました。」

「そうか。なんで、許してくれたんだ?」

「好きだからですかね?」

「ぬぁ!」

 彼は、耳も、顔も真っ赤にして、あたふたしていたが蓮はそんなコト気にしていなかった。

「コケた時、手をのばしてくださいましたよね。さっきの波留さん、かっこよかったですよ。」

「ん、ん〜!」

「なのでまぁ、宜しくおねがいします。」

「後で...なにいってもしらねぇぞ?」

 波留は、いたずら附するような不敵な笑みを浮かべて笑った。それに対して、蓮も、優しく笑い返した。これが、この二人の「恋」の始まりなのかもしれない?

これまたどうも!

ヨッシーこと葦久よしひさです。

プレビューに続き、第一話を出しました。

後々、この二人以外のキャラクターも出てくるので、「こんな関係が見たい!」「この時二人はどうなるのか?」など、聞かせていただけたら嬉しいです。


12月4日午後9時に誤字の修正


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