ストーカー加害者の女子高生首尾奈女留
「乙女さん、どうして失踪なんかされたのですか。理由が分かりません。女神様、お願い致します。乙女さんを私に返して下さい」
首尾奈女留は只野乙女の失踪にショックを受けて、自室に引き籠っていた。
そして女神に祈り続けていた。
私は女神マリア。
昼寝をしていたら、首尾奈女留という女子高生の思念が届いて、無理やり起こされました。
確か異世界に転移させた只野乙女にストーカー紛いの行為をしていた女子高生よね。
只野乙女を返して下さいと言われても、異世界からの逆転移は不可能よ。
あぁ、鬱陶しいわね。
そんなに会いたいのなら、貴女も異世界転移させてあげるわよ。
【転移】
首尾奈女留も異世界に転移させられた。
「奈女留、どうして貴女が此処に居るのよ」
「乙女さん、とても会いたかったですよ。身体を密着させても構いませんか。首筋を舐めても良いですか。侍女のコスプレをしているのは何故ですか」
奈女留は相変わらず絶好調だった。
奈女留から解放されて、平穏な暮らしを送っていたのに元の木阿弥じゃない。
「女神のバカ~。絶対に呪ってやる」
乙女は絶望してしまい、女神に呪詛の言葉を吐いた。
「女神様、ありがとうございます」
奈女留は逆に女神に感謝の言葉を告げた。
「乙女、その女性は貴女と同じセーラー服を着ているけど、知り合いなの」
「・・・・同級生の首尾奈女留さんです」
「乙女さん、この綺麗な女性は誰ですか」
「・・・・この方はアティシア様。私が仕えている聖女様よ」
「初めまして、アティシアです」
「・・・・初めまして、乙女さんの婚約者の首尾奈女留です」
アティシアは穏やかに名乗ったが、奈女留は敵意を込めて名乗った。
「・・・・婚約者?乙女、貴女には同性の婚約者が居たの。それとも女装趣味の男性なの」
「嘘です。単なる同級生です。婚約者ではありません」
「私は本物の女です」
「・・・・」
アティシアは完全に困惑してしまった。
「要するに奈女留さんは乙女の同級生で、乙女に会いたいと願い続けたら、転移していたという訳よね」
「そういう事みたいです」
「そうです」
「分かりました。転移してしまったのなら、仕方がありません。奈女留さんにも専属侍女になってもらいます」
「ええ~」
「それで構いません」
こうして奈女留もアティシアの専属侍女となった。
「ところでカロリーメイトのバニラ味を所持していませんか」
アティシアが奈女留にカロリーメイトのバニラ味を所持しているか尋ねた。
「所持していますよ。バニラ味だけではなく、チーズ味、チョコレート味、メープル味、ドリンクタイプのヨーグルト味、ミックスフルーツ味、カフェオレ味もありますよ」
「どうしてそんなに所持しているのよ」
乙女がツッコミを入れた。
「自室に引き籠る為に大量に買い込んでいたのよ」
「譲って下さい。味見させて下さい。食べさせて下さい。飲ませて下さい。お願いします」
「・・・・良いですけど」
「ありがとうございます」
奈女留はアティシアの必死の懇願に恐ろしくなって、譲る事を承諾した。
「あぁ、バニラ味だけでなく、チーズ味も、チョコレート味も、メープル味も、ドリンクタイプのヨーグルト味も、フルーツミックス味も、カフェオレ味も、全部が美味しい」
アティシアは奈女留から譲られたカロリーメイトの美味しさに感動していた。
「あぁ、奈女留と同僚なんて絶対に嫌よ。
やっと奈女留のストーカー紛いの行為から解放されたと思っていたのに、これじゃ日本の時と同じよ。
『乙女さん、これから同僚ですね。身体を密着させて構いませんか。首筋を舐めても良いですか。XXXXXを触りまくっても怒りませんか』
乙女はベッドに腰掛けながら、イヤらしい想像をしていた。
ふふ、乙女さんと同僚なんて嬉しいです。
必ず私達の絆を深めてみせます。
『乙女さん、これから同僚ですね。身体を密着させて構いませんか。首筋を舐めても良いですか。XXXXXを触りまくっても怒りませんか』
奈女留はベッドの上でオナニーをしながら、ハレンチな妄想に耽っていた。
「王妃様、私の新しい専属侍女のナメルです」
「王妃様、お初にお目にかかります。聖女アティシア様の専属侍女になりましたナメルです。お見知りおき下さい」
「王妃ナヤミナです」
「母上、婚約の事で話があります」
王妃に奈女留を目通りさせていたら、第四王子スケスケが入室してきた。
「スケスケ、来客中ですよ。お下がりなさい」
「嫌です。下がりません。私はネンネ嬢とは絶対に婚約しませ・・・・」
何故かスケスケは言葉を中断してしまった。
何故か奈女留を見つめていた。
「母上、その女性は誰ですか」
「聖女アティシアの専属侍女になったナメルです」
「美しい。私の理想の女性だ。ナメルとやら私と婚約してくれ」
「「「・・・・」」」
三人はスケスケの問題発言に呆然としてしまった。
取り敢えずスケスケは自室に謹慎となった。
「はぁ~」
王妃は溜め息を漏らさずにはいられなかった。
スケスケまでも問題発言をするとは、やはり我が国は呪われているのかしら。
スクスクだけは大丈夫よね。
信じて良いのよね。
王妃の苦悩が益々深まっていった。




