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32.ちやほやされたいコラボ配信

【コラボ】噂の錬金術師ちゃんと一緒に遊ぼう!


「はーいみんなーこんさくー♪みんなの姫様さくらだぞ♪」


 〈こんさくー〉

 〈待ってました〜〉

 〈姫様今日も美しい〉


 ヨイショのコメントがいっぱい流れてくる。

 

「うんうん♪今日もみんな絶好調だね♪じゃあ早速出てきてもらおうかな♪どうぞ〜♪」


 呼ばれたのでカメラに映る位置へ移動する。

「あぅ。えーっとみなさんこんばんミィ。れ、錬金術師をやらせてもらってるミィと申しますっ!」

 緊張でうまく話せないと思ったけど私としては及第点。やっぱり配信は対面してないから気が楽だ。


「あははミィちゃん緊張してるのかな?さくらのリスナーはみんな優しいからそんなに緊張しなくても良いよ♪」

 あれ?そんなに緊張してるように見えた?私的にはうまく話せたつもりなんだけど。


「うちのリスナーに比べたら誰でも優しい感じに見えますからそこは気にしてませんよ。」

 あいつらに比べればどこでも天国でしょ。


 〈ミィちゃんがんばえー〉

 〈あの反応本人はうまく話せてるつもりだったな〉

 〈ミィ!俺らが付いてるぞ〉


 噂をすると見覚えのあるノリのコメントが流れていった。無視しよう。


「えっと!今日はお誘いいただきありがとうございます。さくらさんみたいな大きな所とコラボできて嬉しいです。」

 無理矢理話を進めよう。


「いやいやミィちゃんだって今や全プレイヤーの注目の的って言ってもおかしくないくらい色んなものを開発してるんだし来てくれてくれて嬉しいよ〜♪」

 来てくれて?あんなんほぼ脅しだったじゃん!


 〈コラボの誘いの発端の動画見たけどあれ選択肢無かったやろ〉

 〈言いがかりはやめろ!姫は初心者に手を差し伸べてるだけだ〉

 〈さくら信者ビキビキで草〉

 〈おまえら落ち着け〉


 おいおいおいおい行儀良くしろって私言ったよね!頼むから大人しくしてくれ!


「さ、さくらさん!すいませんうちのリスナーがコメント荒らしてるみたいで!君たち今日は行儀良くしろって言ったでしょ!」


 〈サーセン〉

 〈サーセン〉

 〈郷に入りては郷に従えって事で〉

 〈話が進まんからコメント無視していいと思うよ〉


「気にしなくていいよ〜♪ミィちゃんのリスナーもミィちゃんが心配なだけだもんね♪」

 配信者の鑑みたいな反応だ……本当にすいません。


「あ、ありがとうございます。コメントの君たちも大人しくね!」

 一応もう一回釘を刺しておく。


「じゃあ気を取り直して今回のコラボ内容だけど……なんと錬金鋼をミィちゃんから貰えることになったのでそれでアクセサリー作ってみたいと思うよ♪」


 〈おー新素材!〉

 〈ミィちゃんありがとー〉

 〈姫様テンション高いなぁ〉

 〈お嬢太っ腹やん脅されてない?〉


 脅されてないよ!

「えっと私の配信の切り抜きとか見たことある人もいるかもしれないけど一応説明すると、錬金鋼っていうのは私が錬金術で作った金属の事です。」


「説明ありがとう♪じゃあ申し訳ないけど早速出してもらっても良いかな?」

 進行してくれるのってすごく楽で助かる。


「わかりました。【簡易錬成I】。」

 青い光と共に錬金鋼を錬成する。スキルを使う必要は無いけど錬金術のアピールのために使用する。


「綺麗な光……」

 さくらさんが何か呟いてるけどよく聞こえなかった。


「さくらさん、出来ましたよ。」

 声をかける。


「あ、ありがとう♪じゃあ次は申し訳ないけど加工してもらっても良いかな?サイズは……私の腕のサイズでお願いします♪」

 そう言うと腕を差し出してくる。


「はい。えーっとじゃあ失礼します。」

 さくらさんの腕を触る。細くて綺麗な肌だった。


「いやーん♪ミィちゃんの触り方なんかいやらしくない♪」


「いやっそんな事ないですよっ!」

 サイズ感を確認する為に触ってるだけだから!いやらしくなんてないよ!


 〈これはキマシタワー案件か?〉

 〈ミィちゃんえっちやん〉

 〈あら^〜〉

 〈そう言うのは良くないと思います〉


「えっと、サイズはわかったので加工しますね。」

 そう言うと魔力炉を取り出し加工に入る。


「うわぁ動画では見たけど実際見るとなんかすごいね♪触ってもないのにどんどん形が変わってく♪」

 近くで見られて感想を言われるとなんか恥ずかしい。


 魔力操作の練習のおかげでこういった加工もかなりの精度でできるようになった私は雑誌で見た螺旋状の加工をしたブレスレットを作成した。


「ふぅ……できました!」

 完成したブレスレットをさくらさんに差し出す。


「すっご…………すごいね♪こんな加工このゲームだと初めて見たけどほんと綺麗♪」


 〈姫様デレデレですね〉

 〈なんか見ない間にミィ嬢の加工技術上がってね?〉

 〈今の技術力であんな加工できるんか〉


 コメントでも大絶賛でとても気分がいい。


「ふっふっふ。これが錬金術です!」


 〈調子に乗るな〉

 〈やっぱこれこそミィよ〉

 〈姫様より目立ってるやん〉

 〈これが無ければなぁ〉


 やばい。さくらさんのリスナーまで敵に回してるかもしれん。


「私もミィちゃんに負けてられないしここからはアクセサリー作り始めるよ♪」

 焦ってる私にさくらさんが助け舟を出してくれた。


「わ、わかりました。えっとそれじゃ私の分作っちゃいますね。」

 私用に錬金鋼を指輪の形に加工する。形状は先程と同じく螺旋状だ。


「そんな小さいのも作れるの?」

 さくらさんがまた何か呟いてるけど全然聞こえない。結構独り言多い人なのかな?


「ミィちゃんの準備もできたみたいだしそれじゃ始めるよ♪削る道具は持ってきてくれたかな?」


「この魔力炉で加工するので大丈夫です!」

 ここぞとばかりに魔力炉をアピールする。錬金術は素晴らしいぞ!


「魔力炉ってほんとすごいね♪じゃあ作り方だけど、さくらのアクセサリー作りは精霊さんに手伝ってもらうんだよ♪」

 精霊に手伝ってもらう?それだと私には作れないんじゃないの?


「それって私に作れるんですか?」

 シンプルに思ったことを伝える。


「そこは大丈夫だよ♪精霊さんは正しく刻まれた精霊紋に力を貸してくれるから特殊なスキルとかは要らないんだよ♪」

 そうなのか。それなら一安心かな?


「なるほど……それじゃよろしくお願いします!」


 〈借りてきた猫状態のミィちゃん〉

 〈いつものお前はもっとトゲトゲしてるだろ!猫被んな〉

 〈アーカイブで見たこの子ってもっと噛み付いてるよね〉


 私のリスナーは後でシメるとしてさくらさんのリスナーにまでそう思われてるのか私は……。

 

次回更新は日曜日を予定してます。


感想などいただけると励みになりますのでよろしくお願いします。

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