表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/51

29.ちやほやされたい告知です

「そんなわけで来週の土曜になったよ。」

 

 打ち合わせを終えて《Secret Garden》に戻るとアリナが居たので報告をする。

「さくらさん意外と良い人っぽかったから助かったよ。」

 私の性格のせいでまともに話せなかった事は伏せる。


「あらそうなの?噂なんて当てにならないものね。」

 シュシュを作っているアリナは意外そうな声で返事をする。


「色々気を遣ってくれてたし私の提案もしっかり聞いてくれたんだよね。ちゃん付けで呼んでいいよって言われた時は恐れ多くて断っちゃったけどほんと良い人だった。」

 最初の印象からだいぶ変わったので宣伝に利用しようってのが少し申し訳なく思えてくる。


「ふーん……そうなんだ。まぁ悪い人じゃないなら良かったじゃん。それでどんな内容の配信をするの?」

 あれ?なんか少し不機嫌になった?


「え、えっと。内容なんだけどアリナも元々私のリスナーだったからそこは当日楽しんで欲しいなって思ってて……ダメかな?」

 隠すほどのことでもないけどやっぱり私は配信者なので配信をリアルタイムで楽しんでもらいたい。


「別に良いわよ。見てるから頑張ってね。」

 やっぱりちょっと機嫌悪い?


「あー。じゃあ私庭に行ってるから何かあったら呼んでね。」

 今日の庭いじりは終わっているが場の空気に耐えられず外に逃げることにした。


「絶対不機嫌だったよね……なんで怒ってるんだろ?」

 打ち合わせの話をしただけだよね?


「私がさくらさんを褒めたときに機嫌が悪くなったから…………もしかして敵に絆されて情けをかけると思われてる!」

 先に巻き込んだのはさくらさんの方だし多少の罪悪感は感じても利用することに変わりはない。


 そうと分かれば誤解を解かないと!

「アリナ!大丈夫だよさくらさんが意外と良い人だったとしても《Secret Garden》の宣伝は手を抜かないから!」

 お店に飛び込んで弁明をする。これで不安が消えてくれればいいんだけど。


「え?あ、うん。よろしく……ね?」

 分かってくれたかな?


 その後はなんとなく微妙な空気の中開店準備を進めて1日が終わった。


 ――――――


 【重大】はじめての雑談【発表】


「みんなーこんばんミィ。1週間ぶりの配信だけど君ら寂しくて泣いちゃってないかな?」


 〈お前誰や?〉

 〈1週間空いてたんか気づかんかったわ〉

 〈待ってたで〉


「まともなリスナーが1割しか居ないんだな私の放送。えと、今日は錬金はしないで雑談していくよ。君らのコメントもちょっとは拾う予定だから行儀よくしてよね。」


 〈いつも雑談みたいなもんやん〉

 〈煽りコメントもいつも拾ってるよね〉

 〈結論:いつもの配信〉


「あと配信の最後に重大発表もあるから最後までいてよねー。」


 〈引退か……〉

 〈短い間ありがとう〉

 〈なんかやったんか?正直に言った方がええで〉


「君らが普段私のことをどう見てるか分かったよ。」

 ほんと失礼な奴らだ。


「じゃあ適当にコメント拾って話そっかな。」

 けして話の内容考えるのが面倒なわけではない。


 〈スリーサイズ教えて〉

 〈1週間何してたん?〉

 〈何か新しい物できた?〉


「スリーサイズは教えるわけないだろアホ。えーっと今週は色々作ろうと試したり、素材集めたりしてたよ。配信したくなかった訳じゃないんだけどちょっと忙しくてね。」


 〈クソみたいな質問にも触れるのすき〉

 〈普通の理由でコメントに困るっす〉

 〈ゲーム楽しんでてええやん〉


「でも新しいスキル手に入れたよ。【簡易錬成I】ってのなんだけど。…………ほら!こんな感じで素材とMPがあれば錬成できるんだよね。」

 初級ポーションを1つ錬成する。


 〈ついに取れたのか〉

 〈どんどん便利になるな錬金術〉

 〈そろそろ人口増えそうよな〉


「そうだね。そろそろ錬金術師増えるかもしれないよね。まぁ私としてはちやほやされたいし増えなくていいんだけど。」

 ライバルは多いほど燃えるなんて事はない少ない方がいいに決まってる。


 〈またこの子はこんなこと言って〉

 〈正直なのは好きやで〉

 〈じゃあそろそろスリーサイズ教えてくれない?〉


「教えないって言ってるでしょバカ!次言ったらブロックだからね。」

 3度目は無い。当然だよね。


 〈そろそろ寒いからスリーサイズネタやめろ〉

 〈せやでこんなつるぺたの聞いたって楽しくないやろ〉

 〈火の玉ストレートやめい〉


「なんかすごい失礼なコメントが見えたけど次は無いよ。」

 別にコンプレックスでもなんでもないけど不快なものは不快だ。


 〈その冷たい声良いからもう一回言ってくれない?〉

 〈この豚野郎って言ってくれ〉

 〈ぶひぃぃぃぃぃ〉


 なんなんだこの変態どもは。

「言わんわ!全く君らの民度が低いと恥かくのは私なんだよ?可哀想だと思わないの?」


 〈類は友を呼ぶ〉

 〈リスナーの民度は配信者の民度やろ〉

 〈俺らはミィちゃんの事大事に思てるよ〉


「君らの民度が低いだけで私は低くないって!もーこんなんじゃコラボで恥かいちゃうよー。」


 〈コラボ?〉

 〈コラボとな?〉

 〈重大発表ってまさかそれ?〉

 〈これはポンコツ〉


「あ……」

 思わず口が滑っちゃった……。


「き、君らが悪いんだよ!私を煽るようなことばっかり言うから!」


 〈責任転嫁やめーや〉

 ¥1,000〈愛すべきバカへ〉勘兵衛

 〈あの配信見てたから察してたけどこのバラし方はアホやな〉

 〈ポンコツ可愛いから売りにしていけ〉


「うるさい!遅かれ早かれ今日わかることだったんだから別に良いの!」

 最悪だよほんと。


 〈まぁそこもミィ嬢の良いところということで〉

 〈天然は貴重だからもっと擦ってけ〉

 〈擦ったら天然ちゃうやろ〉


「コホン!えーっととりあえずそんな感じでコラボするから君らも見に来てよね!」


 〈いや誰とコラボするねん〉

 〈時間もちゃんと言ってクレメンス〉

 〈口滑らせて全部説明した気になってるよこの子〉


「あっ……まぁそう言うこともあるよね。えっとコラボの相手は登録者80万人超えのさくらチャンネルのさくらさんです!」


 〈さくら姫とコラボってマジか〉

 〈どんな汚い手使ったんだ?素直に白状せい〉

 〈ミィちゃんまともに喋れんの?〉


「会話くらいできる…………よ?打ち合わせもこの前ちゃんとできたし?」


 〈なんで疑問系やねん〉

 〈これ本人はしっかりできてるつもりのやつだろ〉

 〈さくら姫が今からかわいそう〉


「うるさい!そんな訳だから君らが向こうの配信で礼儀正しくしないと私が恥かくんだからしっかり私を持ち上げてよね!」


 〈自分嘘つけないんで〉

 〈せめて褒められる点をだなぁ〉

 〈そういうのを先に言うのどうかと思うよ?〉


「いや君ら錬金術だけは褒めてくれるじゃん!それと同じ感じで褒めてくれればいいんだよ。」


 〈錬金術以外ダメダメなんよ〉

 〈だから嘘はつけないんすよ〉

 〈ポンコツ可愛いって褒めればいい?〉


「…………もう良いです。せめて行儀だけは良くしてね。」

 扱いの酷さになんか泣けてきた。


 〈すぐ泣くの良くないぞ〉

 〈まるでオレらが泣かしたみたいだからやめて〉

 〈ほんとこの子の泣き顔ってクるよな〉


「き、君らが悪いんだろ!あと私は泣いてない!」

 泣けてくるけどまだ泣いてないもん……泣いてないよね?


 〈そっすか……〉

 〈そうそうミィちゃんは強い子〉

 〈コラボの時間教えてもらって良いっすか?〉


「慰め方が適当すぎる……。コラボの時間は来週の土曜日夜の8時からさくらチャンネルでやります。」

 鼻を啜りながら説明する。


「何度も言うようだけど当日は君たち行儀良くしてよね!さくらさんのチャンネルなんだから。」


 〈という事はミィ嬢のチャンネルでは好き勝手して良いって事か〉

 〈お前ら許しが出たぞ!〉

 〈わりかし無法地帯だし今更や〉


「私のチャンネルでも行儀よくしてよっ!あーもう今日の配信はここまで!じゃあ君たち!ばいミィ!」


 ――配信を終了しました。

次回更新は日曜日の予定です。


感想などいただけると励みになりますのでよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ