用語辞典
※ややネタバレを含みます
◆用語辞典
・神
四雲天国を創った万能の神。
喜の愉悦、怒の嘆息。哀の慟哭に楽の笑声により雲は成った。
それぞれの雲は交じり合うなかで分離し、多くの不純物を生み出した。
生まれた陽の不純物を妖、陰の不純物を神は人と名付け、生きることを許したという。
・四雲天国
神によってつくられた四つの雲により成った国。
妖と人間がまざりあいながら生きており、そのなかから選ばれた「王」が統治している。
王は血縁による選別ではなく、空水晶という結石を持つものたちのなかから相応しい人間が選ばれる運びになっている。
現在(※蝶と心の魅る夢時点)は先王が崩御し、次王を巡る動乱の時代にある。
・四雲神器
神から「創ることを許された」四つの神器のこと。
四雲瓊勾玉
天叢雲剣
不死妙薬
八咫鏡 の四つのことである。
・王(雲王)
四雲天国を統べる王。絶対的な実権を持つ。
※次の王候補が生まれるまでは寿命で死ぬことがない。
・明けの雲/満ちの雲
明けの雲は人間の主要権力者
満ちの雲は妖の主要権力者があつまる。
要は貴族のような存在だが、財力だけで決まるわけではない。
特に妖は能力優先である。
力を持つ衆が「上天」、弱い族が「下天」に区分される。
いれかわりはあるが基本的には上天四家、
下天四家である。
基本的に王家のものは明け/満ちの上天それぞれ四家から出る場合が多い。
稀に例外もある。
・右手之智/左手之剣
王の右手となって知恵を授ける者、王の左手となり剣をふるうものの意。
どちらも名は明かされず文字通り王の両手となって暗躍する存在である。
単純に言うと右手之智は「術式使い(魔力持ち)」で
左手之剣は「武力に優れる者」。どっちも暗殺者には変わりない。
先王の時は前の左手が死んで以降は当時五歳だった心恩が左手、
その数年後に梦蝶が右手になっている。
基本的に妖の王のときはどちらも妖、
人間の王の時はどちらも人間であることが多いが、制約はない。
・七雲将
元は八雲であったが、属していた蜘蛛族が姿をくらましたために七雲に相成った。
満ちの雲/明けの雲それぞれから七人の猛者が選出され所属されている。必ずしも貴族である必要はなく、兵部省の試験を通過しており、上天の推薦があればなれる。七雲将は王にしか動かせない。
例外はあり、王に判断能力がない(死、または不在)満ちの雲の上天の長と明けの帝(現在は月家)の許可があれば動ける。
・明けの天柱省/満ちの天在省
明けの天柱省、満ちの天在省にわかれており、小さな雲によって橋がかけられ繋がっている。
それぞれの省からさらに各自の省へ分岐する。貴族たちが働いている。
>明けの天在省
★宙務省……王の補佐、詔勅の宣下や叙位など
★民部省……戸籍・税務
★祀部省……神事、外交、医務
など
>満ちの天在省
★兵部省……軍事
★刑部省……裁判・刑罰
★大蔵省……財政
など
天柱・天在それぞれ妖・人間で別れているわけではなく、上天・下天に雇われているものは雑多に働いている。が、身分は当然はっきりしたものだけなので、それなりの財力、または能力が必要。
王都の庶務は明/満混合で行う。
・人間/妖
基本的に妖のほうが長生きであり、人間の寿命のほうが儚い。
が、妖は長くいきるせいか物事への頓着がないもののほうが多いため
欲望の多い「人間」のほうが栄える傾向にある。
そのため歴代を見ても人間が王になることのほうが多い。
・服装
妖は中華寄り、人間は和服寄りの場合が多いが基本和洋中混合。
月家は昼間ヴェール顔にかけてる場合が多い 日家は薄着。
(明けの一族は薄着であるほど身分が上)
逆に満ちの一族(妖)は上の者ほど装飾が増えていく。
以下、理由。
①四雲の布事情
基本的に普通の織物はそこまで高くない。装飾品のほうが高いので、一般人(庶民)は基本的に布か糸・紐飾りなどをつけていることが多い。貴族は金属のほか、宝石、宝玉などがあしらわれたものを身に着けている(簪、耳飾り、首飾り、足飾りなど様々)。
貴族は「重ね」をすることが多い(性別問わず)。重ねで色を変えるのがオシャレ! というのは現代の古典と相違がないが、「薄い透き通るような衣を何枚か重ねて繊細な色を演出する」のが四雲貴族のオシャレ。薄く透き通る布は、限られた作り方しかできないうえに、原材料もかなり厳選する必要がある&手間が物凄くかかるので物凄く高価。故に庶民には不可能。貴族のみの遊び。
衣に刺繍が入ったものもかなり高価。刺繍の入った衣を纏えるのは貴族でもかなり上の方のみ。
②体温調節
薄着が出来るのは体温調節をする必要のない人間だけ。冬に着こんだりせずとも術式で体温を保てるくらいの富がある(気候に体温が左右されないよう、術式を毎日かけてくれる世話役が付いているレベルの金持ち)という証明になる。また、薄着だと、家事をするときに困る(衣に火がうつる、とか単純に身を守る意味でも)ので普通の民はしないが家事も掃除もする必要がない身分なので貴族はしない。怪我をする危険性も無い(くらいに守られている・守る人間をたくさんやとってますよ)という意味もある。
③歴史(神話・簡略)
人間は「天」を、妖は「地」を信仰しているので、飛べるほど(比喩)の軽い恰好を人間は信仰するし、妖は地に足をつけた重い服を信仰する。
おまけ:
血族に伝統的な衣装を受け継いでいる種族が多いので、民族衣装のような格好をしている妖が多い。基本的に人間と違い衣服を必要としないものたちなので、わざわざ衣装を着る/着飾るのは贅沢ができる貴族のみ。長命の妖は動くことを嫌い、その土地に根ざすものが多く、下のものたちを働かせる(動かす)ので下の者たちは薄着。動かない長は一族の富の象徴として華美な服を着ている場合が多い。また力が強ければ強いほど実体がないのが妖なので、身体のラインが分からないほど布を重ねている者も多い。
・苗字規則
明けの一族は天体の苗字を持つ者が多く、
天に近い物・かつひかるものの名を持つ者になればなるほど身分が上。
満ちの一族は基本的には苗字なし。
>一般人に関して
皆 貴族の苗字は避けるものの、好きなように苗字を選んでいる。
人間と妖の混血の場合地面に近い苗字をつける(山、川、海、土、葉、など)場合がある。
妖に関しては一般的には苗字を持たないが、人間社会に溶け込んで生活しているもののなかには、苗字を持っている者も居る。
※もちろんこの限りではない。
・術式/魔力
術式は「魔術・妖術」の意。魔力を流し込むと発動する数式のようなもので、妖は皆固有の術式を保有している。寿命が長い妖ほど魔力が大きい。人間は術式を持たないが、妖よりも魔力をもっている者が多い(力の大きい妖とは比べ物にならないが、ほとんどの人間が低級妖よりずっと大きい魔力を持っている)。
・妖
本能が出る際に目が光る。
基本的に人化しているものが多いが、獣系列の妖は術式がつよいというよりは身体能力が高いので、人化が面倒で二足歩行の半獣姿ですごしているものもいる。人化は特別なちからではないがそれなりに体力は使う。
種族によって鱗があったり、虹彩(目の模様)が特殊な種族もいるが、簡単に見た目は変えられるので、弄っている妖が多い。
色は認識阻害で弄る場合が多く、形を変えるとなるとそれなりの妖力をもった妖か、仙人で無いと難しい。妖の能力は生まれに大きく作用し、基本的には自分の種族が得意な能力しか使えない。だいたい祖父母のだいまでの性質・体質が遺伝として伝わる。
能力はどちらもから遺伝するが、体質はより弱い種族からの遺伝を強く受けやすい。
妖の平均的な寿命は200~1000年。獣系だと少し下がり、100年以下である場合が多い。ほとんど人と変わらない。
・人間
術式を使う時に目が光る。基本的に才能があれば妖と違いどんな能力でも使える。
力が弱い場合は妖と契約し力を貸してもらうことで強くなることもできる。一定数の質のいい力をもち術式をあむのが得意な人間は「仙人」と呼ばれる。仙人の多くは創世されたときに生み出された人間と妖の元祖を血縁にもつか、本人である場合が多い。仙人は能力にもよるが数千の時を生きられるという。
※2021/07/10 現在
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