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中編

僕は橙色の空の下、自転車を漕ぐ。君を乗せて。


あまりにも夕日が情緒を掻き立てるから。


わざわざ遠回りして、河川敷にまで来てシチュエーションも整えた。


だから、今こそ僕は言おう。


「ねぇ。僕が未来から来たって言ったら信じる?」


「えぇ。私たちの子どもの名前を教えてくれるなら。」


「なんだって!?」


聞いてないよ!?未来の自分!?


「私たちの間には何人子どもがいるのかしら、パパ。」


「パパとは呼ばせない!!すいませんでした!!」


彼女は、お腹をさすりながら、言い返す。


「いいのよ別に。慌てずとも未来は、決まっているのだから。」


「あ、そこの公園に寄っていこ?」


僕は、話を強引に逸らす。


「えぇ。わたぬきと一緒なら、何処でもいいわ。」


ちょっとした恐怖を感じながら、僕は公園を目指す。



公園で、僕と彼女は歳に似合わず、ブランコに乗り、語る。


今朝の担任の寝癖がどうとか。隣の席の女の子がどうとか。


周りにくだらないって言われてもおかしくない話。


だけど、二人には大事な時間。楽しい時を刻んで、


やがて、赤く熱い陽は沈み、白く甘い月が二人を照らす。


彼女は、ふっとブランコから降りて一周くるりと回って言を伝える。


「月が、綺麗ですね。」


月に照らされた少女は、雪を連想させて油断すれば消えてしまいそうで、


だから、僕はただただ肯定しかできなくて、


それを見た彼女はくすりと笑って、


「貴方を愛してるって、言ったのよ。」


僕は、それに何て答えればいいのか分からなくて言葉を探すけれど、見つからない。

思いつくままに僕は答える。


「僕と、結婚したいの?」


彼女は嬉しそうで、少し悲しそうで、


「それはまだ後回し。まずは私と、付き合ってください。」


彼女が悲しそうな顔をするというのに、僕は彼女の側に居てもいいのだろうか。


「僕は、ちぃちゃんと一緒に居たい。ちぃちゃんの横に居てもいいのかな。」


「貴方さえ、よければ。」


「僕で、よければ、喜んで。」


彼女を悲しませたとしても。僕は、君の隣に居たい。


月に照らされた下、君を抱きしめて、初めて沸いた感情は


僕には醜くも美しいモノに思えたが、これを僕にはまだ言葉に出来ない。



世界が、僕に甘く冷たく祝福をくれる。

少し、文学というかポエムっぽいイメージを与えたいのですが、非常に難しいですね・・・。

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