表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/71

Adjustment 部活の課題

 実を言うと、男子が着替えるのを見るのは慣れている。


 空手部なんて、男子は試合会場では普通に応援席で着替え出す。女子がいようとお構いなしだ。女子もはじめは照れで目を逸らしていたけど、慣れると平気で会話したりする。だから、着替えを見ること自体はあまり抵抗がない。それもどうかと、我ながら思うけれど。


 そう、見るのは慣れている。けど。



「……上宮、なんでそんなに隅っこで着替えてるんだ?」

「何となく」



 見られることには決して慣れていない。慣れたくもない。



 怪訝そうな仲井の問いかけをはぐらかして、私は超高速で道着に着替えた。

「……早いな」

「急げって言ってたからな」

「……遅れると余分に吹っ飛ばされるとか、ありか?」

「なくはない」


 そう答えると、仲井も大急ぎで着替えた。うん、上手く誤魔化せた。これで、今後も互いに平和に着替えられそうだ。


「さて、行くか」

 仲井に頷いて、一緒に部室を出る。すれ違いに、北条先輩が部室に入っていく。

 念入りにストレッチして、練習が始まるのを待った。



 練習は、準備体操、アップ、基本練習が毎日のメニュー。それにプラスして、いくつかの練習を行う。今日は、打ち込みの練習だった。

 幸い、男女別にローテーションでの練習だった。仲井とも打ち合った。……本当に、あの反射神経と身のこなしの軽さが恨めしい。

 最後に筋トレして、今日の練習は終わり。くたくただけど、どこかすがすがしい気持ちで練習を終えた。

 端的に言うと、今日蓄積した精神的疲労が、見事に解消された。



「これで今日の練習を終わります。礼!」

『ありがとうございました』



 挨拶を終え、掃除と片付けをして、私は学校5日目を終えた。




 ……うん、帰りは皆のんびり着替えて帰るものだって事、すっかり忘れてたよ。慣れた方が良い、のかなあ……


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ