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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第八章 カロン・ヴァレンティ

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カロンの特製牛丼

アリアが食べ物の食べ方を知らないと知ったカロンは得意の料理を振る舞うのだった。


今日はハロウィンという事でハロウィンの番外編だとでも思っていただければ幸いです(笑) 


※カロン視点です。

「ちょっと待って!この食事!」


 カロンは改めて食卓に並んでいる食事の数々を見た。


「アリアが食べられそうなものが全然ないじゃない!アリア、いつもどうやって食べていたのよ」


「あ……私はいつもカリス様に切ってもらって、噛み砕いて食べれば、なんとか。一食くらいは……」


「まぁー!!それじゃ食べた気にならないでしょう。アリア、ちょっと待ってなさい!実家ではどうだったか知らないけど、今からはヴァレンティ家のルールに従ってもらいます!」


 やはりそうだわ!アリアは食べ方がわからなくてろくに食事ができてない。だから食べても太れなかったのよ!本当は人並みに食欲はあるのに。


 アリア、なんて不憫でかわいそ……いや、可哀想だなんて思ってないけどね?

 ライバルとして見るにはあまりにも貧弱って言おうとしたのよ!


「お兄様!ちょっと台所を借りるわよ!」


「あ、おい」


 カロンは一気にそう言うと、台所の方へと走っていった。


「……騒がしいやつめ。アリア、カロンがすまない」


「いえ……カロン様を見てると、アリシアを思い出します。私のお姉様であの家で唯一私の味方でした……でもお母様の命令で、アリシアとも滅多に会えず終いで」


「そうだったのか……」


(アリアは本当に居場所がなかったのだな……)


「今はこのヴァレンティが、君の居場所だ」


「カリス様……」


「……もちろん俺も」


 またやってるわあの二人!それにしてもアリアは実の姉にさえまともに会えなかったのね!なんてかわいそ……いや、可哀想なんて思ってないけどね!


「これくらいだったら私の腕があれば5分も経たずにできるわよ!」


 しばらくしてカロンが食卓に戻ってきた。


「はいどうぞ。カロン特製の牛丼よ!それに焼きりんご。焼きりんごは一口大に切ってあるわ」


 そう言ってアリアの前に差し出す。


「えっ……これ、えっ??」


 アリアは戸惑い、私の顔と目の前に出された料理とを交互に見ていた。


「なっ、何よ……毒なんか入っていないわよ!さっさと食べたら??」


「……ッ!!!!」


 アリアはそれを聞いて、突然ガタガタと震え出した。


(な、なによ!!また!?今度は何??言っとくけど今回ばかりは私は何もしてないわよ!?)


「ああ……お姉様……ぅッ、グスッ……」


「ええっ!?」


「……アリア」


「ち、ちょっと何!?なんで泣くのよ!?お兄様、かっこつけて『……アリア』とか言ってる場合じゃないのよ。アリア大丈夫?どこか怪我をして……」


 カリスがそっとカロンを制した。


この世界線にまさか牛丼があるとは……いえ、深く考えてはいけません。牛丼は美味しいです!


次回、アリアが震えた衝撃の理由とは!?


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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