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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第八章 カロン・ヴァレンティ

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ツンデレなカロンお姉様

アリアはカリスの口付けでようやく落ち着きを取り戻した。翌日、この物語で唯一の(?)癒し枠カロンが朝からテンション高めに朝食を摂っていた。


*印以降はカロン視点です。

「……落ち着いたか?」


「は、はい……カリス様。早とちりしてごめんなさい。私、人を好きになったのは初めてで……混乱しちゃって……」


「……それはこちらも同じだ。俺もこんな気持ちになったのは初めてなんだ」


 こんなドロドロとした黒い想いを抱くなんて。


 アリア。可哀想に……こんな男の心を開かせたばっかりに……

 君は目の前の男の心が、こんなに真っ黒なのを知らなかっただろう。 


 もう君がどんなに泣いても震えても、逃がせそうにない。


 ーー君が望もうと望むまいと、俺は君を離せない。


(俺がこんなにも一人の女に執着するとは……)


 俺はもう一度キスをする。今度は軽く……

 アリアはもう身じろぎはしなかった。


 * * *


 翌日ーー


「カロン、お前まだいたのか?」


「あらカリスお兄様!ごきげんよう!ここは私の実家ですもの。いつまででも居てもいいでしょう?それよりアリアはどこなのよ!」


「アリアは低血圧で朝は弱いんだ。ゆっくり準備してくるさ」


「まー!貧弱ねぇ!やはり痩せすぎてるのがよくない……」


「……なんだと?」


 カリスが腰に下げている剣をカチリと鳴らす。


「ひっ!じょ、冗談よ!お兄様ったら本気にしちゃって!!」


「俺はアリアの事に関してはいつも本気だ……」


「ハイハイわかったわよ!でも実際お兄様も心配でしょ?あんなヒョロガリで」


「……アリアは食べても太らないんだ。お前と違ってな」


 カリスはすげなくそう言ってお茶を飲む。


「なんですってーーーー!?」


 カリスの言葉に腹が立ったカロンが立ち上がったその時ーー


「おはようございます」


 アリアがまるで天使のように軽やかに、優雅に現れた。白い肌が朝の光に照らされて余計に神々しい。


「ま、まぶし……って、なんかあなた……一晩見ない内に変わった??まるで別人みたいに綺れ……」


 私は言いかけた言葉を慌てて飲み込んだ。危ない危ない!『綺麗になった』って言うところだったわ!

 私はまだアリアを嫁として認めていないわ。


 褒めてなんかやるもんですか!絶対に!!


「おはようございます。カロンお姉様。今日も相変わらずお美しいですね」


果たしてカロンは謝れるのか!?

でもアリアは気にしてなさそうだよね。カリス様に慰めてもらったもんなぁ!?うらやまs……いや、何でもな


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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