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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第六章 カリスとアリア

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ねぇカリス様、どうして?

カリスは教え込むようにアリアに囁き続ける。どうしてカリスがここまでするのかわからなかったアリアはカリスに問う。そしてカリスがついに……


※前半部分は前の文章と被る時があります。

*印以降はアリア視点です。

「ぜんぶ……カリス様のもの……です//」


(言えた……!!全部言えた!褒めて、カリス様!)


 俺は苦笑して、アリアの頭を撫でる。


「全部言えたな……アリア。いい子だ」


「……ッ!!」


(カリス様……褒めてくれた。嬉しい……)


「アリア、これから嫌な事を思い出しそうな時にはいつも思い出して欲しい。今言った言葉を」


「カリス様の……言葉」


(私はカリス様のものです)


 アリアは顔を真っ赤にしてこくこくと頷く。


「ふふっ、いい子だね。アリア……」


 * * *


 カリス様、わざとだ。わざと強烈な思い出にして忌まわしい過去を上書きしようとしてくれたんだ。


 だって今も……心臓の音が鳴り止まなくて、カリス様の事で頭がいっぱいで、カリス様の事しか考えられない。


 私に教えている間のカリス様の顔が、声が、まるで壊れ物を扱うみたいに丁寧で……でも必死な様子が伝わってきて……私は混乱してしまう。


 こんなの、勘違いしてしまうよ。


「……ど、どうしてこんなに、私に良くしてくれるんですか?」


「え?」


 知りたい。あなたはどうしてこんなに、私を気にかけてくれるの?


 ただの同情?


「カリス様、どうして?」


「……どうしてって、それは……」


 心臓の音が跳ね上がる。カリス様の次の言葉に期待してしまう。


「本当にわからない?ここまでのことをしといて……」


(キスまでしているのに?)


「わからない……です」


 本当にわからない。どうしよう、呆れられたかな……

 カリス様は眉根を下げて苦笑する。


「アリア、おいで」


 カリス様は私の手を引いて、私を膝に乗せる。


「一度しか言わないからよく聞いて……」


 カリス様が私の耳元で囁く。


「アリア、君が好きだ」


「ぇ……」


「本当だよ。君の銀色の髪、白い瞳、折れそうな体も、君を形成する全てが愛おしい」


 全部、私の嫌いなところだ。カリス様はそれでも、私を好きだと言ってくれるの?


「あ、でも体は心配だからもう少し太って欲しいかな」


「好き……カリス様が私を……」


 なんだろう。すごくふわふわして、甘くて……これが幸せっていう気持ちなのかな?


 私はすぐ近くにあるカリス様の顔を見た。


なんと明確に「好き」って言ったのが55話過ぎてからというね……汗

ごめんなさいこういうのが好きなんです。もう少しやらせてください!


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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