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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第六章 カリスとアリア

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どうしてそんなに優しいの

カリスの腕に捕まったアリア。カリスがアリアの耳元で優しく呟く言葉は……


※カリス視点です

 俺は今度はアリアの可愛い耳に口付けた。


「やめっ……//」


「……じゃあどうして俺から逃げたの?答えないと次は反対側に同じ事するよ」


「そ、それは……//」


「ん?」


「私なんか……が、カリス様のおそばにいちゃ、いけないと思って」


「……」


「私、白くて……不気味だか」


 次の瞬間、俺はアリアの反対側の耳に口付けた。


「……んッ」


「……そうじゃないだろ。ちゃんと言えるまで続けるから」


「えっ、あっあの……」


「何」


(ちゃんと言えるまでって何?私何か間違えてるの??)


「ちゃんと言えるまでって……」


「正解が出るまでってことだよ。今は間違えたから減点」


「減点……?耳にキスすることが?」


「……耳にキスは嫌じゃなかったのか?」


「ッ!!嫌です!どこでも嫌!」


(これ以上カリス様に迷惑かけたくないもの!!)


「……じゃあ俺が今から言う言葉をそのまま言ってみて」


「ぅ……わかりました……」


(私が間違えてるから、正解を言ってくれるのかな?カリス様……こんな時でも優しい)


「私は綺麗。美しい。中でもこの白い瞳は特に美しい」


(……え……何この)


「アリア、繰り返さないと」


「そ……そんな」


(そんな事言えない!この白い瞳が美しいだなんて!母から否定され、嫌悪されてきたこの瞳を今更美しいだなんて……)


 俺は言うか言わないか迷っているアリアの耳に唇を落とす。


「まっ、待ってくださ」


「遅い」


「〜〜〜〜ッ//」


(どうしよう、カリス様本気だ。いつもはやめてって言ったらやめてくれるのに……)


「どうしても言わなきゃダメ?」


「だめ」


 俺はアリアの目を見つめて言い放つ。決して離さない。


「うっ……わ、私は……//」


(カリス様、顔近い……//恥ずかしい)


「私は……?」


「私……は、綺麗……」


 俺は恥ずかしがっているアリアを横目に、その可愛い唇を指でなぞる。


「……続きは?」


「私は、う、美しい……」


 唇をなぞって続きを促す。


「……カリス様……」


「早く。キスしてしまうよ」


「……な、なかでも、このしろい……ひとみは……」


 記憶が蘇る。


【あなたのその真っ白な瞳、白髪に近い銀髪!見るだけで呪われそう!】


「アリア」


 呼ばれてハッとする。カリス様の声……こんなにはっきりと聞こえるのに……


 どうしてこんなにも遠いの……?


カリス様大暴走セカンド汗

アリアちゃんはどこかズレてるんだよね。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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