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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第六章 カリスとアリア

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私はカロン・ヴァレンティ

悪役令嬢よろしくカツカツとヒールを打ち鳴らしてやってきたカリスの妹カロン。果たして何を言うのか……



「それにしてもカリス様に妹さんがいたなんて知りませんでした。カリス様はてっきりお一人なのかと……」


「ああ、その事だが……」


「まあ!お兄様ったら、私を勝手に亡き者にしていたのね!なんて意地の悪い事を!」


 カロンがそう(まく)し立てる。


「お前が勝手に出て行ったのだろう」


「じゃあ自己紹介するわ。アリア、忘れないように記憶に叩きつけておくのよ!?」


 カロンにそう言われて、アリアの体がビクリと震えた。


「はっ、はい!」


 カリスは頭を抱えた。カリスがアリアに妹カロンの事を紹介しなかったのには理由があった。カロンは……


「私はカロン・ヴァレンティ。どこの馬の骨かもわからない男の家に嫁に行くのが嫌で、好きな人と長い間旅に行っていたの!すごく楽しかったわ。珍しい料理に建物!侯爵家で燻っていたらどれも体験できなかったことよ」


 カロンは早々に家を出て、世界中を旅してまわっていた。カロン曰くどこかの家に嫁いで縛られるのが嫌だと言うことだった。

 カロンが出て行ってから長いこと没交渉だったので、カリスはアリアに紹介しなかったのだ。


『私の幸せは私が決める!男なんかに守ってもらわなくて結構!』


 と啖呵を切って屋敷を出て行ったきり、戻ってこなかった。それがまた何故今頃……


「……それにお前にとって結婚式などは最も退屈だろう?だから敢えて呼ばなかったのだ。式もあまり派手にしたくなかったしな」


「お兄様はいいのよ!私は結婚はしないっていう主義なの!一言連絡をくれてもよかったんですのに……それより私が用があるのは……」


 カロンの鋭い視線がアリアに向かう。


「あなたよ!!アリア・ヴァレンティ!!」


「……えっ?私?」


「そう、あなたよ。なんなのそのヒョロガリは!!はっきり言います。あなたはお兄様に相応しくないわ」


「……えっ?」


「カロン、アリアを悪く言うな」


「いいえ。両親が亡くなった今、嫁を判断するのは私の役目よ!」



カロンちゃん小姑根性丸出し汗

カリス様は怒らせたら怖いのになー


最後まで読んで頂きありがとうございました。

また読んでくださいね!

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