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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第五章 暗い影

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ルビー色のドレス

晩餐会へカリス様と一緒に行くことになったアリアは晩餐会用のドレスがあることを初めて知る。


※アリア視点です

 * * *


「えっ!?晩餐会へ着ていくためのドレスがあるんですか?」


 数日後、アリアの自室にて。ミツキから晩餐会用のドレスがあると聞き、アリアは浮かれていた。


「ええ!きっとアリア様のお気に入りになりますわ。あっ、もうすぐ仕立て屋が来る時間ですね」


 仕立て屋さん……お姉様方の部屋によく入っていくのを見たわ……私はただその様子を見ているだけだったな。


「わぁ……どれも素敵なドレスばかりね」


 しばらくして仕立て屋さんが私の部屋に入ってきた。


 ドレスはどれも素晴らしい物ばかりだった。


 でも……できればカリス様にいただいた髪飾りと同じ色のドレスがいいな……このルビーのように情熱的で、でも暖炉の炎のように暖かい。


「あの……仕立て屋さん、じゃなくてマツリさん。ちょっと見て欲しいのですが」


「はい、なんでしょう?!」


 仕立て屋さんのマツリさんは、仕事が早くてハキハキした人だった。


「この髪飾りと似合う色のドレスが欲しいのですが……」


「おお!何と美しい髪飾り!ではこの髪飾りに似合うドレスを選びましょう!!私にお任せください!」


 げ、元気なお方ね……


「では、失礼します!アリア様だけのドレスを腕によりをかけて作りますわよ!!」


「はい!お願いします!」


 * * *


「わぁ……これが私??何だか私じゃないみたい……」


 私は鏡に映る自分を見て思わずため息をつく。

 

 深く開いた胸元から裾へと流れる布地は、深い(あか)一ー

 けれど決してけばけばしくはなく、どこか静かな炎を思わせる色合いだった。(あかり)のもとで見ると、柔らかな光沢がまるでワインのように揺れて、動くたびに陰影を変える。


「わぁ!とってもお似合いですアリア様!」


「ミツキありがとう。でも少し派手じゃないかしら」


「いいえちっとも。侯爵夫人ならそれくらいで良いのです。……それにきっと、カリス様が今の奥様をご覧になったら、息をするのを忘れるに違いありませんわ」


 私は頬に熱が上がるのを感じ、再び鏡に映る自分の姿を見た。


「……カリス様……綺麗だって思ってくれるといいな……//」



カリス様からの贈り物の髪飾りと同じ色のドレスをだなんて可愛いすぎるでしょ!!

カリス様も度肝を抜かれるんじゃないでしょうか!?


※余談ですがアリアの髪飾りに付いているルビーは最高級の「ピジョンブラッド」で、濃く深い赤で透明感があるのが特徴です。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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