白い瞳と銀色の髪
母親に残酷な言葉を投げかけられたアリア。そこへ二歳年上の姉が通りがかる。
「ああ、辛気臭い顔で見ないで!あなたのその真っ白な瞳、白髪に近い銀髪!見るだけで呪われそう」
言葉が出なかった。代わりに胸の奥で、何かが小さく砕ける音がした。
扉が閉まる音が聞こえるまで、私はその場で磔にされたように微動だにできなかった。
「呪われそう?私のこの銀髪と、真っ白な瞳が」
確かに私はお兄様やお姉様とは違い、だいぶ色素が薄く生まれてきたと乳母から聞かされていたけど……
お父様とお兄様もお姉様も、私と同じだと思っていたけど違うの?
「全然違うわよ。あなたと私たちは」
「えっ」
振り向くと私の二歳年上のお姉様、アリシアがいた。
どうやら先程の私とお母様のやりとりを見ていたらしい。
「私たちは銀髪に近い金髪、瞳の色も薄いは薄いけどアリアみたいにはっきりと白じゃないわ。灰色よ」
「アリシア……どうしてお母様は突然あんな事を言ったのかしら」
「……どうせ私もあなたも嫁ぐ事が決まっているから話すけど、お母様はいつも言ってたわ。アリアの銀髪と白い瞳が嫌だって」
「……」
「きっとあなたを産んだ時にお母様は驚いたのよ、みんなが同じっていうのがお好きな方だから。気にしないで、私はアリアの銀髪と白い瞳好きだよ」
「アリシア……あ、ありがとう……」
まさかずっとお母様がそんな風に私の事を見ていたなんて。まさかアリシアが私に対してそんな事を思っていたなんて。
「知らなかったわ」
「……それにしてもお母様もひどい事をなさるわ。アリアが断れないと知っていてわざとこんな不気味な噂の侯爵に嫁にやるなんて」
「アリシア……私は……」
「同じように生まれたはずなのに、つくづく不憫な子ね、アリア」
「……」
私はそこまで聞いても何の言葉も出てこなかった。ただ私の心臓の鼓動と、お母様の言葉だけがうるさいくらい胸の奥で反芻していた。
重い話が続いてすみません。
アリアそんな家は出よう一刻も早く!!
ここまでお読みくださってありがとうございました。




