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妖精として生きるつもりです。  作者: 納豆しらす
第二章 『繋ぎ合わせるべき欠片』
23/30

第二十話 『午後』

昼休み────


昼休みになった。

皆この時間に昼食をとる。

もちろん他人との交流をより深めるための時間でもある。

初日から何人かは既に仲良くなっている。

そのためかグループで食事をしているところもある。


しかし、俺はお金が無いので節約のために昼食を抜いている。

そのため、今は先程参加出来なかった授業の復習をしている。

全く...この学校が広いのも難点だな...


「磨童君...?」


隣の席に座っている美玖に話しかけられる。


「何...?」


美玖は目を輝かせて言う。


「連絡先交換しない?」


突然の言葉に俺は驚く。

そして、同時に気付く。


スマホ持ってない!!!


「あ...悪い。俺スマホ持ってないんだ」


美玖は驚いた表情をする。


「え!?...そっか」


美玖は顔を上げる。


「じゃあさ!磨童って呼んでいい?」


「...はい?」


名前呼び...?

それがどうしたんだ...?


「まぁ...別に構わないが...」


「いいの!?やった!」


美玖は喜んでる。

何が嬉しいのか分からないけど。


すると、そこに雷堂がやってくる。


「えー、磨童スマホ持ってないのか〜。しょーがねーな。諦めるか」


雷堂も交換しようとしていたらしい。

何故俺なんだ...?

俺以外に良い奴が沢山いるだろ。

俺じゃなくていい。


しかし、周りは俺のそばを離れない。


雷堂が言う。

「あれ?そういや磨童、昼飯は?」


美玖も続けて言う。

「あれ?そういえば」


「あー… 無い」


「「無い!?!?!?」」


「無い」


「いやいや、腹減るだろ!」


雷堂がものすごく驚いている。

まぁ、こいつらにとっちゃ珍しいだろう。

昼食をとるのが当たり前と感じているこいつらには。


「…私のお弁当少し食べる?」

歌穂がそう俺に聞いてきた。


「いや、いい」


雷堂は言う。

「遠慮すんなって!食えよ!ほら、俺の弁当!美味そうだろ〜?」


「いらん」


「ちゃんと食べないとダメだよぉ」


えっと…確か…

良本よしもと 久美くみさんだったっけ…?

眼鏡をかけた大人しい少女という感じだ。


「はい!磨童、あ〜ん」

美玖が自分の弁当のオカズを俺に食べさせようとしてくる。


「だから、いらないと…」


「遠慮しない!」

美玖は箸を俺の口に思いっきり突っ込んだ。


「!!?」

俺はそのまま食べる。


「美味いな…」

「!」


誰かの手料理を食べるのは久しぶりだな。

それこそ…

母さんの料理以来だな。


美玖はそんな俺を見てデレデレしだす。

「えへ〜、そう?そんなに美味しい?」


「ああ。美味い。これ、美玖の手作りか?」


「うん!そうなの〜。初めて誰かに美味しいって言われた〜」


「そ、そうか…」


「まだあるよ?ほら、あ〜…」


「いや、流石にもう遠慮しておく」

このままだったら弁当全部食べるまでいきそうだ。


「そう?大丈夫だよ?減るものじゃないし」


「いや、減りはするだろ」

それに、誰かに食べさせるというのは…


「そういうのは今後、将来の恋人だけにやれよ」


「え…?…うん、分かった!」


俺はその言葉に間があったことに疑問を抱いたが、あまり気にしなかった。



午後になった。


午後からは実技の授業がメインになる。

これこそ、自衛科でしか行う事のない授業ばかりだ。

何より、異警軍にとってはこれが一番大事な事だろう。

いざという時のために鍛えておかなければ、異犯者と出会った時や捕まえる時などに何も出来なくなってしまう。

足手まといになるのはごめんだ。

俺の目的は最前線で犯人を見つける事。

そして、この手で…


すると、俺たちの前にある人物が現れる。


「どうも皆さん。私は神藤 美咲みさく。この学校で理事長をさせて頂いています」


「神藤…?」

俺は思わず口にした。


「何か疑問が…?」


「ああ!いや、校長の名字と同じだな…と」


「ああ。その事ですか」


美咲は口を開く。

「私は神藤 史郎 及び この学校の校長の娘です。以後お見知りおきを」


娘…!


何を考えているんだあの校長は…?


美咲は続ける。

「皆さんには今から、ある課題を達成していただきます」


課題…?


「まずは2人1組を作って下さい。そして、その2人で今から言う課題を達成して頂きます」


…なるほど。

ある程度は読めたな。

2人1組、その場で瞬間的に作られたチームで…


つまり、これはチームや人物ごとの応用力、絆、実力を図ろうとしている。


確かにあの試験では実力を完全に図るなど難しいだろう。

俺もそう思う。


上等だ。


美咲は更に言う。

「そして、この課題を達成出来なかった者は…」


美咲は目を開く。

「ただちに退学にいたします」


な…!


周りも驚きを隠しきれていない。


なるほどな。

実力の見舞わない者はしっかり落とすと。

ありがたい。


簡単な話だ。

達成すればいいだけの事。

何も難しくは無い。


「それでは課題を発表いたします。課題は…」


俺は息を飲む。


美咲は口を開く。

「現役の異警軍戦士に勝利してください」


なるほどな…

だが、流石に十剣は出してこないだろう。

皇帝もおそらく…


「制限時間は3時間。そして、エリアはこの後変更いたします。まずはチームを決めて下さい」


俺は自己紹介の時のそれぞれの異能を思い出す。


決めた。

アイツだ。


「それでは、始め!」


課題は始まった。

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