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プロローグ

 王国には王がいる。これは誰もが知っていることだろう。だが王国に必要なものはそれだけじゃない。

 王国には民がいる。王国には騎士がいる。実際問題、国を存続させているのは間違いなく彼らだ。

 だからこそ私は言いたい。


 「王国に王っていらなくね?」と。


 私の名前はルチア。非常に残念なことに王族であり、なんなら次の君主候補だったりする。

 もちろん、食べ物には困らないし、そこは感謝しなければならないと思う。でもさすがに王になんてなりたくない。

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