表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/16

自然

 「そのままの貴方でいて、そのままの貴方が好き」

 君は優しく俺にそう言った。何度も何度も。いろいろな時に。俺が可笑しかった時も、その発想は私にはないからいいって褒めてくれた。君曰く俺は必要な成長は自らするらしい。出来てることそんなにないと思うけど……。だからそのままを受け入れてくれたことが嘘じゃなく感じられたんだ。


 色んな人にあって上辺だけの会話も沢山した。でもそれ以上に楽しみで繋がれる縁も合った。運はある方だから、2/3くらいかな? 君は上辺の会話をすることはなかった。隠すのが上手なのか、俺の察しが悪すぎるのか。


 この状況になってる原因を考えないとずっと一緒に居られない。それは察しの悪い俺でも君の思い出から読み取れたよ。時系列で思い出せないし、俺のその時の感情ばかり入ってきて、謎について考えられなくなるけど。


 まるでその時の君との状況に戻ったかの様で、特に負の感情が強く出てる時ほど今の俺に影響が強い。起きて泣いてたことは数え切れない。そうえば、「泣きたいと心が感じた時にTPOかプライドもしくは、自己理解不足なのか、貴方は泣かないから、心が癒やしを欲してる。だから泣ける時に存分に泣いてごらん?」そんな話をしてくれた人は居なかった。


 かっこ悪くても、どんな俺でも君は笑ってくれる。

 まさか格好良く見せようと努力したことが、君に刺さらないとは思わなかった。当然と言えば当然だけど。


「自然体の貴方が一番格好良いの。変に作らなくていいのよ。わかりやすくていいけどね?」

「今日は格好良いって言って欲しいんだなぁーってわかって。」


 そんな風に見てるとは思いもしてなくて、少し恥ずかしかったけど、実際言われたかったのかもしれない。無自覚さえも見抜くのやめてほしいんだけど。


「照れてるの? 可愛いね。」

「こっちくる? 顔隠していいよ。復帰したら教えて」


 そんなこと言って俺を抱きしめるとか本当に……。

 君ってこういうことばかりする。

 あのときあの瞬間にいますぐ戻りたい。


 隠し階層の攻略は順調。日々の言えないけど増えていくアイテムの数々。もう少し安定して何時でも君を守れるレベルになったら売り払おう。でも君は俺の事護ってくれるように動くんだろうな。


 ちょっとだけ特殊な姿隠しのアイテムが獲得出来たから、隠し階層の出入り口で張ってみたら、数人が訪れてることがわかった。君の幻影がここから動かなっかったのが留まった理由。俺って君に助けられすぎじゃない?


 使用者の魔石の色が違うし、数も違った。魔石の数で隠し階層のランクが変わるのかもしれないことにも気付けた。


 他の確信階層探索者に見つからないように十分な時間を置いてから、出入り口で試してみたら、数はいくつでも行ける。更に難易度も下がったので、欲しいアイテムの出現率が多い階層を選択出来るのは利点か?


 ゲームのように攻略サイトや出現率が明確な訳ではないから何とも言えはしないが、湧きの良い場で長時間狩りをしていると、特定のドロップがあるのは確かだ。


 ソロだから確率が正しいとは思わないけど、傾向くらいは分かるようになった。この情報は結構使えるかもしれない。一定の場で狩りをして詳細情報を集めようと思う。


 さきに進む事をいつも優先して、こういった事は君が好きだったはず。地道な作業とか繰り返しも好きで何キャラも育成してたし。


 飽きたら先に進もう。いや、慣らしを一定の時間情報集めに当てて、そのまま探る日と、進む日に気分で分けよう。


 君だったらどうしたかを考えるのは楽しい。君が今すぐ来たとしても、ここできみを再現する事になった場合も、何方も金銭が必要には代わりはない。今なら隠し階層で君とパーティーを組んでる様に動ける。物理的には俺が倒して、心理的には君が何か気付きをくれる。罠や留まって情報を得たり、宝箱の在り処、時には更なる隠し部屋まで。


 君は鋭い。何で解るの? 俺同じ様にみて……。周囲より君を見てたかもしれない。よそ見は危ないって散々言われてるけど、一向に治らない。君をこの現実で見えるなんて限定的だと思ってるから。


これが永遠に続いてくれれば、俺は安心して再現しようなんて思わないけど。君は本当にいつもいつも、いつどんな瞬間に離れていってしまうかわからないんだよ!


 そうなると君が方向を変える前の俺に戻りそうで、自分が怖い。正解の道もわかってるのに、進めないこともあるんだね。自分の心がわからなくなってしまわないようにコントロールしたいのに、本当に難しい。君は俺に難しいことばかり言う。


 笑顔で、「出来るよね? 先で待ってるから早く追いついてきて」って言われるのも焦るんだよ?

 君にしたら、数年もしくはもっとずっと前に見てる現実だからわからなくもないけど。そこまだ理解してない時は君は怖がられないように隠してたよね。言ったら俺の成長にならないからかもしれないって今わかったよ。


◆◆◆


 貴方はあなたなのに、こんなに近くにいるはずなのに時々とても遠くに感じる。貴方の中に光を感じれば感じるほど心は軽くなるのに、なんで離れていく感覚なのかな? きっと貴方がそれに気が付いて悲しくなってることもわかるの。


 でも私から察したことは理解してないのよね? そういうとこがアレなのよ。分かってるのに理解してないの多くない? 色んなこと瞬間把握で、発想が私から見ると飛び飛びで理解不能。


 そうか! 途中式なくて、答えにたどり着けちゃうから自己理解不足に陥るのね? 答えが分かったことに対して深堀しないから。


 やっぱり貴方って面白い。いつもみてて飽きないし、その発想を理解したいのに、難しい。私には順序立てて考えた一般的な方が向いてるみたい。


◆◆◆ 

 そのままの俺だと君は次にまた「   」を選ぶ?

 それとも世界が同じなら俺を選んで求めてくれるのかな?


 アイツを浄化で天に召したい。

 いや、それなら俺が君の処へ還りたい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ