解釈
君が好きだと言ってくれたのに、俺は君が読んでくれるから徐々に口数が減った時があった。
俺が話すより君が感じてくれた方が、もっと伝わってる気がして。
でも君は疲れたって。
「貴方の声が聞きたいの。」
伝えづらい表現だけに留めれば良かったのに、解ろうとしてやり過ぎたと言って俺から離れようとした?
まっていかないで。
一人にしないで、君がいなければもう。
「貴方が考えるであろう思考を推測してから、答えを導き出すには回答毎に脳をフル回転させてるの。
わかりやすい時は考えなくても入ってくるけど、そうじゃない時は、周囲の情報から思考錯誤しているのよ?
疲れない訳がないのに、何でしちゃったんだろう。
もう話さないと会話しないから。
頭痛がする。
こんな私がやり過ぎただけなのに、感情的になって貴方に当たりたくないから、一人にして」
俺には淡々としていたように見えてた。
でも君は少し泣いていた。
感情的にならないように抑えてたのかな?
俺は拒否したよ。
今君を一人にしたら俺から心がもっと離れていく気がして。
確信に近かったかも。
俺にも少しだけ君はガッカリ?したよね。
君がいつも言う淡い期待に応えられなかったから。
君が察してるのはきっとこういう感情?
言葉や雰囲気や表情から読むって、難しい。
今のは少し入って来た気がしたんだ。
君が俺からキョリをとろうとするは感じられる。
全然嬉しくないけど。
淡い期待はクリア出来なくとも、その時は少しキョリが出来ても君が納得?諦め?れば、もとに戻ってる。
でも、俺が拒否しなけれは、一人にすることに了承してしまったら、君の心がもっと離れていたと理解したから。
結局君を5分間一人にすることになって、ドアの前で待ってた。
時間が過ぎれば過ぎるほど、君の心が離れる気がして4分半ごろにはドアを開けてしまった。
君は歌を歌ってストレスを解消してた。
感情的になって八つ当たりしているハズなのに、なぜこんなにも優しい歌なんだろう?
君の気持ちが、俺のことが大切って感じられて嬉しかった。
5分も君を一人に出来なくて、八つ当たりを聞かれて君は残念そうだった。
笑ってたから怒ってもなかったみたい。
あれは呆れてたんだと思う。
歌詞は俺に刺さったけど、特に何の曲でも良かったみたい。
意味はないって言われて、でも俺には意味があったんだよ。
それから沢山表現するように変われたんだ。
付き合って1年と少し経った頃のことを思い出した。
やっぱり君のことを考えると癒される。
あの時の君はまだいろんなことを今思うと隠してたから。
俺に言いたいのに言えないことが多すぎて、言葉も選ぶし疲れるよね。
自分でも思うけど察しが悪すぎる。
冷静に話し合いをするには、20分経過してからのがいいと君が言っていたのに、俺は5分も待てない。
君は優しくて俺を許してしまう。
そして現状を飲み込むしかなくなる。
そこに気付いてあげられるのは俺だったはずなのに。
君が離れていかなくて良かったって安堵してた。
今さえ良ければと思って行動してたのかな。
長期的に見れば君が疲弊するのは目に見えてるはずなのに、客観視出来ないと君を傷つけ続ける。
それでも君は俺の傍にいてくれた。
だから視野が今に向ってたんだと思う。
君に対しての自信がなかったから、場当たり的な言動をするしかなかったんだ。
ダンジョンの隠し階層の攻略は進んでいる。
君がいつ来ても案内できるくらいになりたい。
君のことで思考がぼーっとして時間経過を理解できなかった時もあったけど、そこまで長期間ではなかったから身体は無事動いた。
流石に慣らし期間は隠し階層へはいけなかったけど。
安全マージンを取らないと君が「計画的自殺の方は此方へどうぞ。」と案内されそうで怖かったから。
君を忘れるなんてしたくない。
考えないといけない事もあるけど、君のためにしたいことがある。
ゲーミングチェアーの出来は80点くらいだった。
今後も別の領や国に行く機会があれば、家具職人にまた頼んでみようと思う。
PCやモニタとスピーカーは何とか自作して見た目は同じものが出来た。
機能がある訳じゃないから、出来としては微妙。
君の部屋に一歩近づいた。
隠し階層の攻略をソロで進めつつ、金銭を稼ぐこと。
学園都市にも行って魔法で君を再現したい。
君の部屋を良いもので充実させたい。
隠し階層は楽しい。
君の幻影も見えるし、一緒にいれる気分になるから。
でも触れられないし、会話もできない。
幻聴は聞こえる気がするけど、多分これは俺が作り出してる君の声。
そして君が君のままなのがオカシイ。
いや俺には今の君がどんな君なのかわからないから間違ってはない。
でも俺より先に星になった君がそのままでいるはずがない。
分かってる、ちゃんと理解してるはずなのに、幻影は過去の君のまま。
それもちょっと若いし、これって君が10代後半の頃?
会ったことなんてないのに、なんで俺はわかるんだろう?
写真で見たことがあったのかな。
そこまではまだ思い出せてないみたいだ。
若くてかわいい君が傍にいてくれるのに俺が張り切らない訳がない。
君は何歳でも可愛いから年齢を気にしたことなんてないけど。
いや俺が子どもでもっと君に似合うようになりたいって思ってはいたな。
逆パターンになった君と居れるなんて貴重で楽しい。
張り切りすぎても、君に調子に乗りすぎって注意される。
前をちゃんと見てとか。
気配で分かるから見てなくてもいいけど、見てないと解らない罠もあるかもしれないからって。
注意してる君が傍にいてくれるのが凄く嬉しい。
隠し階層にいると幻影の君がいつもより色濃くそこに存在している気がする。
君が注意した先にあった宝箱からは大抵高価なものが出る。
今日の稼ぎもザクザクで豊かになれるんだけど、外に出せないアイテムが多々出るから今は金銭に変えることはできなさそうだった。
俺がそれだけよそ見してるってことかな?
君を見るのに忙しくて、モンスターは最短で倒すから……。
君はもっと協力プレイがしたいようで、酷いって言われる。
疑似的でも君を守りたいのに、ここは喜んで欲しかったんだけど上手くいかない。
君がそんな性格だから、俺に集ってくる虫どもの感情に嫌悪を抱くのだろうか?
そんなことはどうでもいい。
君の行動を少しでも焼き付けておきたい。
はやく君と会話したい。
触れたいよ。
稼げるうちに稼がないと拙いことにも少し前に気付いている。
ダンジョンの隠し階層探索、休息日、工房で何か創作、再度休息日。
ここの流れを上手く調整するようにしている。
隠し階層で得たもので、外に出せないものも含めて少しずつは貯まっている。
数年は此処で貯蓄に励みつつ、攻略を進めるつもりでいる。
リアムともコミュニケーションを少しずつだけど取る様にした。
静かだけど、話しかければ話さない訳でもないし、日々一歩ずつ。
雇い主に話しかけられれば、話さなければならないとは思うけど、俺はちょっと変わっているからか、そこまでかしこまった感じもないからいい関係が築けてるのかもしれない。
あの子に出来なかった距離感を埋めるようにしているのだろうか?
それとも君が来た時にちゃんと弁明できるようにかもしれない。
君ほど心は開けないけど、心の内は話せないけど、多少のコミュニケーションは取れるんだよ。
これがうまくいけば、君に褒めてもらえるから俺はやっているのかな。
最近は魔道具だけでなく、薬品の生産にも手を出してみた。
錬金術も齧ってるから、調合は実験みたいで面白い。
君はそういうの好きだったから、これも説明できるように予習みたいなもの。
君の為と思えば俺は結構出来るのかもしれない。
全てにおいて100点とは言えない。
でも君は完璧な人間なんて求めてないのよって言っていたし、いろんなことをして楽しんでる俺のが好きだよね?
君に今の俺を好きなって欲しい。
今度こそ俺の感情以上に君が俺だけを見てくれればいいのに。
君が俺を覚えていなかったらどうしようか。
想い出せるまでずっと一緒にいてゆっくり教えてあげよう。
そんな時が来たら前の君みたいに俺は言えない事がいっぱいになるのかな?
どんな君でも俺は大丈夫。
前だって今後に必要だけど、貴方が嫌ならしないって君は言った。
やっぱり俺の回答を聞いてから今後に必要だから良かったって言ったかも、前後があやふや。
どんな君でも問題はないって決断出来た俺は正しかった。
君はいつだって変わらなかったし、信頼を勝ち得た。
まさかあんな結末のために必要だとは理解できなかったけど。
君はわかってたから後押しの為にそうしたんだ。
あれほどの衝撃はなかなかなかったよ。
君はいつから分かっていたんだろう?
そういえばそこについては教えてもらってない?
想い出せてないだけかな。
びっくりはしたけど、君のことじゃないからあまり詳細まで聞かなかった気がする。
俺って本当に興味のもてないことには適当だな。
でも君ほどではないかも?
君は必要なものだけを取り入れるのが上手だった。
プライベートは好きなもの以外は気が向いたらにしてたし、必要なものはわかりやすいところにくるから、それを取り入れればいいって潔良かった。
きっと君の処世術だったのかな。
君は人の感情をみすぎるから、人込みも嫌いだったけど、俺の為なら動いてくれた。
見ないようにスイッチの切り替えをしてた?
直の感情は処理するのが重く辛いのに、映画や海外ドラマ・漫画やアニメ・小説は好きだったから、結局感情の揺れ動きを観察するのは好きだったと思う。
君から見て安心? できる俺は一番見やすかったのかもしれない。
処理するのも好きだからそこまで重く感じないのか、俺のは常に見てた気がするし。
君曰く、俺が送信してたから見ざるを得ないのかもしれないけど。
だから君は俺の好きなところを聞かれて面白い所と回答したんだ。
考えが分かりやすく入ってきたり、意味不明な思考回路をしてる所が好きとも聞いたな。
いつからか隠すのもやめたみたいだし、俺が君が見てる画を見た時からかもしれない。
徐々に周囲にも態々隠さなくなったような?
でも人は選んでたみたいだけど、いつものことって受け取ってくれる相手には明かしてたかな。
俺が受け入れてるから、君としてはそれで良くて、他は受け取りたいように受け取ればいいくらいだったのかな?
君に少しでも俺の存在が良く感じられていたなら本当に嬉しい。
でも気付くのが今って遅いよね。
感謝は沢山伝えたけど、もっと考えてあの時伝えられていたら。
そうしたら「 」……あいつを選んでなんていなかった?
君の隣にいるって想像するだけで、暗い感情がまた蘇る。
あいつを雷で黒焦げにしたいよ。
そして君と二人だけ。
ずっと一緒にいたい。