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96話

 図書館での情報整理はロバさんにお願いして、自分は本業に戻るとしよう。ゼロに乗って南東を目指して飛ぶ。

 道中、本屋や図書館を見つけたら立ち寄ってめぼしい本があれば回収も行なう。途中通りかかった笹の湯に立ち寄ると、あれから自分以外にも入浴客が来たようだ。


「へー、そんなに来たんですか」


 ひとっ風呂浴びて風呂上がりのフルーツ牛乳を飲みながら、エルフの笹さんに話を聞く。見た目はエルフだがなんとも和風な名前だ。


「ええ、皆さんとても喜んでくれました。連れてこられなかった人たちを連れて、また来てくれるようです」


 嬉しそうにニコニコと笑顔で話す笹さん。お風呂も評判だったようだが、話を聞いていると、どうも笹さん目当ての人たちが多いような気がする。

 写真を撮って良いか聞かれたり、握手を求められたりと大変だったようだ。

 生き残っている人間に少なからぬエルフスキーがいるようだ。しかし、笹さん一人で危なくないのかな? 襲われたりしないだろうか。

 遠回しにセキュリティが大丈夫か尋ねると、狼藉を働く人は強制退場になるので心配ないらしい。ちなみに退場させられる場所は店の外とかではないらしい。


「え、いったいどこに行くんですか?」


「行ってみますか?」


 ニコニコと笑顔で言ってくる笹さんから、なんだかいけないオーラを感じる。どうやら知らない方が良さそうだ。笹の湯を利用する人は是非節度とルールを守って利用してほしい。

 夕方に入浴したこともあり、この後移動するのもなんなので笹の湯の隣で一泊することにした。ミニログハウスを取り出して置いておく。まだお腹も空いていないので、夕飯までゼロやシュナイダーと遊ぶことにした。


「と言っても、お風呂に入ったし模擬戦やモンスター狩りはなしだな。隣で暴れたら笹の湯にも迷惑だし」


 そこで以前ねこさんたちと遊んだ異世界転生ゲームをすることになった。ゼロもシュナイダーも賢いので直ぐにルールを理解する。

 三人でボードを囲み、キャラメイクを済ませゲームを開始した。ふむふむ、今回は結構良い感じのキャラになったぞ。でもチャボさんみたくなるかもしれないし、油断は禁物だな。ゼロもシュナイダーも器用にルーレットを回しながらゲームは進んでいった。


「うーん、また三位か」


 結局一位は龍に転生したゼロが持っていった。魔族から人々を助け、最終的にはとある王国の守護聖龍となり大団円を迎えていた。

 二位は悪役令嬢に転生したシュナイダーで、婚約破棄されてから冒険者として立身出世物語を繰り広げ、こちらも大団円を迎える。

 三位の自分もそれほど悪い結果ではなかったのだが、二人に比べるといかんせん地味だった。

 まぁ楽しかったので良しとしよう。いつか一位を取ってやるんだ。その後はチャボさんのところで夕飯を食べ、ねこさんのプレイするゲームを見物して眠りについた。結構ねこさんは脳筋プレイなんだな。


 笹の湯でまったりしたり、本の回収や、アイテム収集にモンスターを殲滅しながら移動していたので、目的地にたどり着くまで三日ほどかかった。


「しかし、レベルが上がらなくなってきたな」


 現在自分のレベルは125、ゼロが100、シュナイダーが105で、全員100を超えてからかなりレベルが上がりにくくなってきていた。

 最後に上がったのがヴォルケイオスを倒した時なので、結構前だ。経験値的な物は数値で表されていないので感覚的なものだが、現在のレベルだと雑魚を大量に倒すよりも、ボスモンスターを倒したほうが効率が良いかもしれない。

 乙姫へのリベンジや、未知の領域の海外へ行くことも考えるとその前にレベル上げを挟むべきかもしれない。

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