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90話

 笹の湯から北西に飛び、市街地を探索するとさっそく新しいモンスターを発見した。しかし、その見た目があまりにも人間に近いので、まずはよく観察することにした。透明化をかけて地上に降りる。


「うわぁ、アレなんだろう……ゾンビっぽいけど」


 街中をゴブリンやオークに混ざって、人型のモンスターが徘徊している。見た目はボロボロの服を身にまとった人間で、ぱっと見は本当に普通の人間にしか見えない。

 しかしよく見ると動きがぎこちないし、外見のパターンが六種類くらいしかないことがわかる。肌にもまるで血の気がないし、近くを歩いている他のモンスターにも襲われない。生命感知の反応からもモンスターであることが分かる。

 路地裏から様子をうかがっていたのだが、丁度近くを人型モンスターが通りかかったので、手に持っていた黒龍剣で斬りかかる。奇襲と黒龍剣の斬れ味の前に、人型モンスターはあっさりと首をはねられ消えていった。


 図鑑を確認したいところだが、攻撃したことにより透明化が解除され、こちらに気がついたモンスターたちが一斉にむかってきた。

 先ほどまではおぼつかない足どりで道路を歩いていた人型モンスターも、奇声をあげて元気に走ってくる。


「あー、そういうタイプね」


 通りにゼロとシュナイダーが出現し、こちらへ襲いかかってくるモンスターたちを蹴散らしているが、街を破壊しないようにうまく立ち回っている。

 二分ほどで襲いかかってくるモンスターがいなくなる。生命感知の範囲にもモンスターはいなくなったので、どうやらここらへんのモンスターは全て倒したようだ。

 そこら中に転がっているドロップを回収し、モンスター図鑑を確認する。


 97番 ゾンビ アイテム1 スクロール(怪力)アイテム2 力の結晶(中)


 怪力は説明を読む限りでは剛力の下位スキルのようだが、効果は重複するようなので無駄ではない。しかしゾンビのドロップアイテムは結構良い物だな、もしかして雑魚ってほどではないのかもしれない。

 そのまま市街地を探索していくが、現れるモンスターはほとんどがゾンビで、ゴブリンやオークはかなり少なめだった。公園や自然のある場所に行くと、キラーラビットなんかが出現するようになったが全体的に食料をドロップするモンスターの分布が少ない。


(これは結構厳しい地域だな、ゾンビはかなり数が多いし……)


 市街地では避難所を見つけることができず、ゼロに乗って移動することにした。

 その後数日かけて山間部や海沿いの探索しながら南下していくと、人が集まる場所を見つけた。

 登山客用の山小屋だろうか、その付近でキラーラビットと戦っている人たちを発見したのだ。

 最初はゼロの姿を見て慌てていたが、降りて近づいていくと話を聞かせてほしいと言われ山小屋に案内された。

 山小屋には管理人さんと異変時に訪れていた登山客、合わせて三十名ほどが滞在していた。連休中だったこともあり、最初はもっと人数が居たそうだが、異変時の情報で家族が心配になり集団で下山した人たちや、食料調達の過程でモンスターの犠牲になったりで次第に減っていったそうだ。


「それで佐藤さん。今日本はどうなっているのでしょうか?」


 先ほど外でキラーラビットを狩っていた山田さんという男性が尋ねてくる。つつみ隠さず、自分が知り得る現状を伝えていく。

 ショックは大きいようで、茫然自失としている人や泣き出す人もいた。当然だろうな。


「特にこの周辺は厳しい状況だと思います。山間部にはいませんが、市街地にはゾンビという人の姿をしたモンスターが大量に湧いていて、食料も落とさないし相当厳しいですね」


「そうですか……」


「皆さんが望まれるなら、近くの避難所までは安全に送ることはできると思います」


 どうするかの判断は任せて、とりあえず食料を提供しよう。

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