75話
今日は追憶のダンジョン第二階層のモンスターたちに、進化の宝玉を使っていく。
第一協力者のサハギンは宝玉を使うと、サハギンテイマーに進化した。登録済みのモンスターだ、なんだか損をした気分になる。サクッと倒して次にいく。
お次はグリーンキャタピラー、こいつは何かのサナギになった。蝶々か蛾にでもなるかと思い、しばらく様子を見て待ったがどうやらサナギで終わりらしい。試しにもう一度進化の宝玉を使ってみようとするが、効果がない。
「サナギで終わりってことはないと思うんだけど……まぁまた今度だな」
サナギはピクリとも動かず、攻撃してくる気配もない。ドロップを回収する。
84番 パンドラピューパ アイテム1 粘着糸 アイテム2 魔力の結晶(中)
その後もどんどんモンスターたちに進化の宝玉を試していく。しかし中々効果のあるモンスターが居ないようで、気づけば第二階層で宝玉を使用していないモンスターは、ボスのカミナリウオとワイバーンのみになっていた。
ワイバーンはゼロが進化しているので、効果があるとわかっている。一方的に赤龍を蹂躙するほどの力を持った、あのドラゴンになる。
「さすがに緊張するな。こっちもゼロがいるとはいえ、油断せずにいこう」
ワイバーンのポップする大広間に出て、まずは間引きしてワイバーン一体にする。粘着糸で動きを封じて進化の宝玉を使った。
進化が終わり、ゼロと黒いドラゴンが対峙しお互いに咆哮をあげて威嚇しあう。ふた回りくらいゼロが大きく見える。もしかしてレベルとかが影響しているのだろうか。
先にドラゴンが仕掛けてくる。三方向から囲んでドラゴンの後方左右に陣取っていた自分とシュナイダーめがけ、まるで羽虫を払うように尻尾で薙ぎ払ってくる。凶悪な棘の生えた尻尾はあたればひとたまりもないだろう。あたればだが。
風を切る尻尾を両手で掴み、放電をおみまいしてやるがあまりきいていない。しかし興味はひいたようで、ドラゴンは首を後ろにめぐらせこちらを睨みつけてきた。
「いいのか? ゼロから目を離して」
ドラゴンの隙をついてゼロがその首筋に噛み付く。ドラゴンはさすがに硬いようで、噛み砕くまではいかないようだがゼロはそのまま頭を地面におさえつけ、動きを封じた。
さらにシュナイダーと自分とで粘着糸を投射しまくる。良い感じに動きを封じている。
ドラゴンは拘束から逃れようと必死にもがくが、強化魔法のかかったゼロの力と、粘着糸とで抜け出せずにいる。しかし次の瞬間、ドラゴンの口からあの黒いブレスが放たれた。
ブレスの反動で頭の拘束がとけると、ドラゴンはあたり構わずブレスを薙ぎ払い粘着糸の拘束も焼き切られてしまった。なんとかブレスをかわして魔法で反撃する。しかしドラゴンの鱗と甲殻は硬いだけでなく、魔法への耐性も高いようで身体に目立ったダメージはない。
ゼロもお返しとばかりにドラゴンめがけブレスを吐き出し、ブレス同士がぶつかり拮抗する。いや、ゼロの方が少しおしているようだ。
あとひとおし、何か良いものがないかと収納に目を通すと良い物があった。収納から小型ミサイルを取り出し、追尾をかけてドラゴンの頭目掛けて投射する。
ミサイルが着弾し、次々と爆発していく。ドラゴンは悲鳴を上げ顔を仰け反らせた。ドラゴンの吐くブレスが中断され、ゼロのブレスが直撃する。
凄まじい爆発が起こり吹き飛ばされる。なんとか起き上がり元の位置に戻ると、ゼロが悠然と立ち黒い霧になって消えていくドラゴンを見下ろしていた。
「お疲れ様ゼロ」
シュナイダーも戻ってきて、めちゃくちゃ飛ばされたよと言っている。そんなシュナイダーに顔を近づけて、すまんと謝るゼロがなんだか可愛かった。
シュナイダーも気にしないで、ナイスブレスと言ってゼロをペロペロ舐めている。しかし、あれだけの爆発とブレスを受けてもビクともしないダンジョンの素材が不思議過ぎる。
まぁ不思議だらけなのは今さらかと、ドロップを回収して確認する。
85番 ブラックドラゴン アイテム1 黒龍の邪眼 アイテム2 黒龍剣
黒龍の邪眼は交換所用のアイテムのようだ。黒龍剣はカミナリウオで試し斬りしてみよう。





