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62話

 刀忍者の逃げた方向へ追いかけていくと、生命感知にモンスターの反応が見えてくる。数は少ないが下忍や忍犬の反応に混ざって、未登録のモンスターの反応もある。刀忍者だろうか。

 森を抜けひらけた場所に出る。そこには忍者軍団が待ち構えていた。


「増援と合流したってわけか。じゃあこっちも呼ばせてもらうよ」


 丁度ひらけた場所で待ってくれていたのだ。こちらもゼロとリビングソードを呼び出す。

 ゼロは空へ飛び上がると忍者軍団に向かい火球を吐きだす。それを合図に戦いが始まった。下忍が何体か火球に巻き込まれて消えていく。直撃を避けた下忍が、こちらへむかって手裏剣を投げてくるのをリビングソードが弾き落とし、シュナイダーが放電を放ち忍者たちの間を駆け抜けていくと、忍者たちは倒れて消えていく。

 刀忍者は自分へ狙いをさだめたようで、三方向から同時に斬りかかってくる。

 こちらは鉄骨を取り出し振り回して、飛びかかってくる刀忍者たちを叩き落としていく。戦いは敵味方入り乱れての大混戦になっていった。


 森の中から次々と湧き出てくる忍者を倒し続ける。どれだけ戦っただろうか。まだ三十分もたっていないと思うが、忍者の波は止まらない。

 もしかして無限湧きなのだろうか。それなら刀忍者も倒したことだし退こうかと考え始めた時だった。

 空から地上を援護していたゼロが突然地面に落ちてきた。いや、何者かに落とされたのだ。


「ゼロ! 」


 うつ伏せに地面に押さえつけられたゼロの上には、巨大なカエルが乗っていた。大きさはゼロと同じ程度はあるだろうか。

 さらにその巨大カエルの頭の上には、腕を組んだ人型の影が首に巻いた布を風にたなびかせ立っていた。

 ゼロを一度謎空間に戻し、こちらの近くで再度呼び出す。シュナイダーにもいったん退くように指示を出し、空から巨大カエルとマフラー忍者を攻撃することにした。

 しかし空へ飛びたとうとすると、巨大カエルはゼロの尻尾へと舌を伸ばして絡めとってくる。さらにはその舌をつたって走り、マフラー忍者がゼロの背中まで駆け上がってきた。

 マフラー忍者と睨み合う。武器らしき物は持っていない。不安定なゼロの背中を駆けるマフラー忍者へ、牽制に風斬りの短剣の斬撃を放ち、追尾を使い毒蛇の牙や拘束の爪を投射で撃つ。


 斬撃を腕で防いだマフラー忍者だったが、毒蛇の牙と拘束の爪が肩や足に突き刺さる。腕には手甲のようなものを装備しているようだ。

 収納を試してみると手甲が消える。どうやらドロップアイテムだったようだ。手甲を失ったマフラー忍者だったが、諦めずクナイを手に持ちこちらへ襲いかかってくる。クナイは奪えなかった。

 毒と麻痺に耐性があるのか、動きは鈍っているが止まることはない。クナイで斬りかかってくるのを短剣で弾き、体勢を崩したところにトドメを刺した。


 マフラー忍者が消えると、ゼロを舌で捕まえていた巨大カエルも消えていく。どうやら個別のモンスターではなく、追跡する騎士の馬のような乗り物枠だったようだ。舌をつたって登ってこようとしていた下忍たちを食い止めていたシュナイダーも、終わり? という感じで近づいてくる。


「そうだね、疲れたし今日は帰ろうか」


 もう暗くなってきた。長時間の忍者との戦闘で疲れたのでドロップを回収し撤収する。

 あまりモンスターの居ない場所にミニログハウスを出し、ランタンをつけて図鑑を確認する。


 63番 上忍 アイテム1 煙玉 アイテム2 忍者刀


 64番 ニンジャマスター アイテム1 忍者手甲 アイテム2 スクロール(口寄せ)


 刀忍者が上忍で、マフラー忍者がニンジャマスターか。口寄せが気になるがドロップしていなかった。ざっと図鑑の確認と食事を済ませて今日は寝ることにした。


 翌日は朝からチャボさんの食堂で食事をとり、ステータスを上げてから追憶のダンジョンで忍者狩りに勤しんだ。手に入れた口寄せは一日一回ランダムで色々なものを呼び出し、様々な効果をもたらすと説明に書いてある。

 一日一回制限というのは強力な効果に期待してしまうが、ランダムなのは怖い。後で闘技場で試してみよう。

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