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32話

 今は本州を離れて、北の大地上空を飛んでいる。まず思ったのがデカい。広大な畑や牧草地が広がり、モンスターたちが闊歩している。昨日までは有名な時計台のある街で過ごしていた。季節はもう夏だというのに、市街地には既存のモンスターの他にも、スノーマンという雪だるまのようなモンスターを見かけ、上空ではフロストイーグルという氷でできた身体をした鳥型のモンスターにも遭遇した。季節感はガン無視されて、寒いところというイメージのモンスターが出現しだした。こちらは中級火炎魔法まで覚えているので、簡単に処理することができた。そして現在、新たなモンスターを求めてゼロに乗り、北を目指している。


「いやー、初めて来たけど広いな。ゼロ」


 ゼロが中々良い景色だと言っている。モンスターも景色を見て思うことがあるようだ。もしかしたらテイム契約で知能が上がっているせいかもしれない。


 牧場には初見の羊型モンスターが居た。アニメ調にデフォルメされたような感じで、意外と可愛らしい外見だが、モンスターなので容赦なく回りにいる他のモンスターごと、爆炎陣で焼き払っていく。


 この広い大地を見ると、ゼロをテイムできて本当に良かったと思う。まず索敵がしやすくなったこと、生命感知と合わせれば大分効率が上がった。地上のモンスターは、ほぼ一方的に攻撃できるし移動も早い。難点といえば、狭いところでは一緒に戦えないといった所くらいか。しばらく飛ぶと、森の中に図鑑未登録のモンスターの反応があったので、ゼロを降りてリビングソードを召喚し中に入っていく。


 鬱蒼とした森を進むと、青白い毛皮の狐型モンスターに遭遇する。一匹しかいないので、強化魔法をかけて、一気に詰め寄り鬼斬り包丁で一刀両断する。狐は反応もできずに消えていく。最近はモンスターの数が少ない時は、武器スキル取得のためなるべく近接で倒すようにしている。辺りに他のモンスターが居ないのを確認し、モンスター図鑑を開く。


 38番 アイスフォックス アイテム1 いなり寿司 アイテム2 氷狐の襟巻き


 氷狐の襟巻きがドロップしなかったので、しばらく狐狩りを続けていると、ドロップしたので性能を確かめる。


 氷狐の襟巻き 気持ちの良い肌触りの襟巻き。常に冷気を放っており、夏場でも涼しい。


 試しに装備してみると、お金持ちのマダムが巻いているようなゴージャスな毛皮が首に巻きついた。確かにヒンヤリとしていて気持ちがいい。アイスフォックス以外には、クレセントベアなどの反応しかないため、森を出て移動することにした。


 ゼロに乗り、再び空の人となる。高原の上空を飛んでいると、立派な作りのコテージを見つけたので、今日はそこを宿にすることにした。ゼロから降りてコテージを観察する。かなり大きなコテージで、二階にはテラスもある。看板などは出ていないのでお金持ちの別荘なのかもしれない。一応ノックして声を掛けてみる。もし先客やここの持ち主がいるのであれば、別の所を探すとしよう。ゼロで飛ばせば、日が暮れる前にどこかしらに着くはずだ。


「こんにちは。どなたかいらっしゃいますか? 」


「どちら様でしょうか? 」


 若い女性の声が返ってきた。念のため声を掛けてみたが、まさか返事があるとは思っておらず、ビックリしてしまう。


「あ、えーと……旅の者なんですが、良ければ今夜の宿にここをお借りしようかと思いまして。先客がいらっしゃるのなら、自分は別の場所に行こうと思います。失礼しました」


「た、旅? えーと少々お待ちください」


 困惑したような返事が返ってきて、少し待ってほしいと言う。しばらくすると、玄関のドアが開き、右手に剣を持った女性が現れた。


「すみません、お待たせしました。良ければお話を聞かせていただけませんか?」


 そう言われ、コテージの中へ招かれた。




35番 スノーマン アイテム1 人参 アイテム2 スクロール(初級氷魔法)


36番 フロストイーグル アイテム1 氷の羽根 アイテム2 スクロール(初級氷魔法)


37番 シープナース アイテム1 ラム肉 アイテム2 スクロール(中級回復魔法)

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