表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/166

2話

「さて、無限収納にゴブリンの棍棒を入れてみるか」


 使い方がわからないので、取り敢えず手に持って、収納しろと念じる。すると、パッと手の中から棍棒が消えた。


「おぉ……すげえ。じゃあ今度は、と」


 手の中に出ろ、と念じると消えた時と同じように、一瞬で棍棒が手の中に現れた。


「はー、便利だな」


 次は床に置いてある消火器で試してみるか、と考えながら手を伸ばすと消火器も棍棒のように一瞬で消えた。


「ん?! 今触ってなかったよな」


 気になり検証してみると、無限収納は中々チートなことが分かってきた。まず、自分の視界内なら距離、恐らく重さも関係なく物の出し入れができた。さらに、アパートに停めてある、自分の物ではない車も収納できてしまった。さすがに車は元に戻しておいた。


 また、手当たり次第部屋にある物を入れた結果、何があったかと考えると、収納されている物が簡易的な説明と共にリスト化されて表示された。


 建物などは、中に人が居る場合、どうなるか分からず怖いので試せなかった。生物は収納できないので、収納自体できないか、人を残して収納できてしまうか、後者だった場合、ビルやマンションを収納してしまうと大惨事になってしまうため気を付けよう。


「うーむ、これならなんとかなるかもしれないな」


 ゴブリンくらいならば、死角からある程度質量のある物を頭上に出してやれば倒せるだろう。


 しかし、初期レベルで歩き回るのも怖い。レベルとやらがどれだけで上がるのか、また効果もわからないが少しは上げてから探索に出るべきだろう。


「さっきは一対一だったしな。もし複数に囲まれても最悪逃げられるようにはなっておきたい」


 部屋の物は、全て収納して手にはゴブリンから手に入れた棍棒。現在の時刻は午前8時、ゴブリンを倒してから1時間が経とうとしていた。


 どうするかと、部屋ウロウロしたり、ドアスコープを覗いたりしていると、外からゴブリンの鳴き声が聞こえてきた。


「やってみるか」


 そっとドアを開け、辺りを窺うと、丁度ゴブリンはこちらに背中を向けていた。


(上手くいってくれ)


 ドアから顔だけ出して、ゴブリンの頭上に部屋にあった物で一番重量がある冷蔵庫を出現させる。影に気づいて上を見るゴブリンだったが、既に遅く、派手な落下音と共に冷蔵庫の下敷きになり黒い霧となって消えた。


(よしっ! 上手くいった)


 素早くゴブリンのドロップ品と、冷蔵庫を回収して部屋に戻る。


<ゴブリンの棍棒を入手しました>


<力の結晶(小)を入手しました>


「お、結晶が出た、どれどれ」


 収納に入れた結晶の説明を読むと、使うと永続的に少し力が上がるらしい。


「少しって曖昧だな、まぁゲームでいう力とか速さはマスクデータっぽいから実施で検証するしかないか」


 ゲームっぽいのに、変な所で分かりづらい。収納から取り出した、10キロのダンベルを使用前と使用後で持ってみると、幾らか軽く感じる。


「小でも、少し分かるぐらいには力が上がった気がする。積み重ねたら効果ありそうだな」


 この後、スマホで情報収集しつつ、リポップしたゴブリンを追加で3匹倒したところでレベルが上がった。力の結晶(小)は二つ落ちた。


「心なしか、体が軽くなった気がする」


 棍棒をブンブンと振り回してみると、ドーピングアイテムとレベルアップの恩恵か、ビュンビュンと当たったらヤバそうな音がでる。


 そうしていると、グウっと腹の虫が鳴いた。


「そういえば、買い出しに行こうとしてたんだ。腹が減ってはなんとやら、近所のコンビニくらい行ってみるか」


 丁度さっきゴブリンを倒したばかりだ、道中は分からないが、徒歩3分のコンビニなら行って帰ってきてもアパート前で鉢合わせになる可能性は低いだろう。


「食料、残ってれば良いけど」


 アパートの外に出て、自分の車を収納にしまう。見える範囲にモンスターの姿は見えないが、エンジン音に寄ってこられたら嫌なので、歩きで行くことにする。


 交差点や、死角に注意しながら走るとアッサリとコンビニが見えてきた。道中、みんな屋内に篭っているのか人影は見なかった。


(思ったよりモンスターがいなかったな……時間はほぼ確定として、何か他にも湧く条件があるのか? )


 そんなことを考えながらコンビニの中を窺うと、見える範囲ではモンスターらしき影は見当たらない。意を決して中に入る。


 コンビニの中には、何も居なかったので拍子抜けしつつもこの後他の人も物資を求めてくることを考え、ある程度の物を残して収納に入れていく。


 食料はもちろん、飲み物、衣類、調味料、雑誌なども手に入れた。自己満足だが、支払いに3万円を置いてきた。多分足りてないと思う。


 アパートへの帰りもモンスターや人と出会うことはなかった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー ツギクルブックスの作品紹介ページに飛びます画像をクリックするとツギクルブックスの作品紹介ページに飛びます!
― 新着の感想 ―
良心的な人だ 僕ならかなりの商品を収納しちゃったと思うなぁ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ