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15話

 走行の邪魔になる車を収納しながら、高速を飛ばして走る。ひっくり返ったり、衝突して潰れたりしている車が多い。高速道路にはモンスターの姿はなく、今のところ順調に進めていた。


 地元まで後20分ほどの所まで来た時である。ふとルームミラーに視線をやると、すぐそこまで、巨大な馬にまたがった全身鎧の騎士のような格好のモンスターが迫ってきていた。


(しまった! )


 障害物を避けるのに集中していて、気づくのが遅れてしまった。騎士は、手に持っている突撃槍を振りかぶり、こちらへと突き出してきた。


 咄嗟にハンドルを右に切る。なんとか初撃はかわせたが、騎士はそのまま槍をなぎ払い、車ごと高速道路の外に吹き飛ばされてしまう。激しい衝撃と水しぶきと共に着水する。どうやら川に落ちたようだ。痛む身体に治癒をかけ、車を収納しどうにか岸辺までたどり着く。


「はぁ……はぁ……今のは、ヤバかった」


 呼吸を整えて、高速道路を見る。すでに騎士の姿は見られなかった。


(ちくしょう、武器だけでも取り上げてやりたかった)


 しばらく走ってもモンスターの姿が見られなかったのと、車の収納に気を取られ油断していた。車を駄目にされたことにも腹が立ってきた。


「必ずリベンジしてやる」


 目的地まではあと20kmくらいだ。とりあえず道に戻ろうと10分は歩いただろうか、濡れた服を着替えたいとおもっていると突然、川から水柱が数本あがり何かが飛び出してきた。フォークのような槍を持った半魚人は、こちらを取り囲み、槍で突いてくる。ゴブリンソードで槍を払い、正面の奴へと切り掛かり包囲を抜けて距離をとり向き直る。危ない槍は収納しておく。いきなり武器が消え驚く半魚人たち。すると、一斉に口から水を撃ち出してきた。横にとんでかわし、ゴブリンロッドを左手に取り出し火球を放つと、火球は半魚人の顔にあたり、燃えあがる。もがいて川へ行こうとする背中にもう一発お見舞いしてやる。


 1匹仕留めた。仲間を倒されたことに怒ったのか、3体がこちらに突撃してくる。目の前にコンテナを出してやり、まわりこみさらにコンテナで四方を囲む。ちらっと上空を見上げ、コンテナを追加してやる。残りの2匹に火球を飛ばし、ゴブリンソードで切り捨てると、轟音をたててコンテナが落ちた。コンテナとドロップを回収し、モンスター図鑑を確認する。


 11番 サハギン アイテム1 トライデント アイテム2 スクロール(初級水魔法)


(おお、水魔法か)


 さっそく使い見てみる。水流、浄水、集水か。


 浄水は、水を綺麗にする魔法のようだ。水流はさっきサハギンたちがつかっていたやつだ。集水は、周りの水分を集め、水の無いところでも水魔法を使いやすくすることができるようだ。浄水は読んで字の如くか。水流を試しに堤防に撃ってみると、土が少しえぐれる。あまり攻撃力はないようだ。


 他にも水棲系のモンスターが居ないかと、川岸を探し歩いたが、出会うのはサハギンばかりだったので堤防にあがり、街方面に向かうことにした。


 畑や田んぼに囲まれた道を歩く。畑から食べられそうな野菜を回収しようと踏み込むと、黒い霧があらわれ、巨大な芋虫とモグラが出現した。粘つく糸を吐き、こちらの動きを阻害する芋虫たちと、穴の中から石を投げてくるモグラたち。芋虫は動きが鈍いのでコンテナでまとめて潰したが、モグラは深く穴に潜って避けてしまう。少しイラッときた。畑の土を収納し、再度潜られる前に仕留める。


 12番 グリーンキャタピラー アイテム1 粘着糸 アイテム2 釣り餌


 13番 ミスチェフモール アイテム1 石ころ アイテム2 スクロール(初級土魔法)


 釣り餌の説明を見ると、とあるモンスターの好物と書かれている。どこかで釣りをしろというのだろうか。そして新しい魔法だ。


 採掘、これは穴を掘れる魔法らしい。正直収納したほうがはやそうなので微妙そうだ。投石は火球よりも速度が速く、使い所がありそうだった。最後が、硬身は防御力があがるようだ。これは非常に嬉しかった。


 田んぼと畑に囲まれた道を歩くと、ようやく街が見えてきた。






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― 新着の感想 ―
高速といっても作業しながらなのでそんなスピードでてないのか。 恐ろしいスピードで追っかけてくる騎士様キチガイやでえ
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