青〜AO〜
青い空が
傷口に沁みて
心地よい
切なさを
タバコの煙のように吐き出し
ため息をついても
あの日には戻らないと
真実を耳元で聞かせるおまえは
きっと一番の優しさが何か
知っている
嘘ばかり並び立てられても
真実ばかり押し付けられても
どこか違っていたから
違和感を消し去るものは
たぶん
心を思いやるあまり出た優しい嘘や
口にするつもりはなかった真実
全てが許されるとは
もちろん思ってはいないけれど
考えすぎて口をついたものは
きっと
嘘だろうが
真実だろうが
心を癒やすんだ
優しく聞こえて
心を殺す言葉より
俺は
棘があるようで
涙が止まらぬ言葉の味の方が
とても忘れられない
本当の優しさを
持つ事ができたなら
下手な優しさは
抉るように辛いだけで
演じた厳しさは
この世から滅びてしまえと
願うほどのもの
上辺だけなんて
いらないんだよ
表面だけが溢れる時代
何を選び取る?
薄っぺらくしか
聞こえなくなった正義としか
形づけられないものを
各々持つことでしか
荒波を越えられないと
どこかで気づき始めている
あなたは
何を正義にするのか
俺の答えはもう
とっくに出ていて
そのためだけにただ
未だもがいている
あの日遂げられなかった思いを
いつか遂げられると信じて――