ステータス設定と異世界転移
これから連載を始めます。
更新速度は亀のごとしですが、なんとかエタらないように頑張ろうと思うのでよろしくお願いします。
「よくきたね。ここは世界と世界の狭間の空間だよ。突然だけど、君たちには今から異世界に行ってもらうから。あっ、拒否権とかないからそのつもりでよろしく」
何もない真っ白な空間で男にも女にも見えて大人にも子供にも見えるよくわからない誰かが突拍子も無いことを言ってくる。
「流石に僕も悪魔でも鬼でもない素敵な神様だからね。君たちが異世界に行っても行きていけるように君たちの潜在能力、才能とも言うかなそれを数値化して自由に割り振ってもらうからね。そうだね、呼び方は才能値としようか、その才能値は最高で200、最低は100かな。それに君たちには1人1つのユニークスキルが備わっているよ。勘違いしてる人もいるだろうから先に言っておくけど異世界に連れて行こうとしてるのは僕のせいではないから僕を恨んだりしないようにね。向こうの世界の人間が宝具と呼ばれる道具を使って召喚の儀式を行ったんだよ、その宝具は君たちの人数と同じ50個。君たちは適応した宝具に呼び寄せられたという訳さ。話しが長くなったけど今から目の前にウィンドウが出てくるからそこからステータスを決めてもらうよ。スキルを1つ取得する場合には才能値をスキルに10割り振らないといけないよ。そのウィンドウには君たちの宝具の詳細とユニークスキルも書いてあるからね。取得できるスキルは君たちの適性を勝手に読み取って勝手に選んでくれるよ。努力次第ではあっちに行ってもスキルは取得できるからがっかりしないでね。まあ、いいスキルを取得できるように必死に願うことさ」
こちらが喋らないことをいいことに自称神というやつは長々と説明してきた。喋らないというよりも声が出せないみたいだ。さっきから声を出そうとしても全くできない。喋らずさっさと決めろってことね。
すると自称神が言った通り、目の前に半透明なウィンドウが現れる。そこに書いてあるのはこんな感じだ。
ー名前ー麻倉 恭弥
ー才能値ー175
ーLevelー1
ー年齢ー18
ー職業ー未取得
ースキルー未取得
ーユニークスキルーストイック
ーステータスー未設定
HP:
MP:
STR:
VIT:
INT:
DEX:
MID:
AGI:
LAK:
ー宝具ー始まりの剣【】
ー装備ー学生服
ー称号ー異世界人
とりあえず一番大切だと思われる才能値は175はあるようだな。結構高いようで安心した。
次にユニークスキルのストイックはどういった効果があるのだろうか?なんとなくユニークスキルをタップすると画面が変わる。
【ストイック】ー所有者が努力をすればするほど努力は実ることだろう。
うん。意味がわからない。説明文が曖昧というか、そもそもどれだけの効果があるのかが書かれていないから判断しかねるな。
気を取り直してウィンドウを元に戻して次は宝具の始まりの剣の詳細を見てみる。
【始まりの剣】ー無限の可能性を持った剣。素材を吸収することで成長する。
なるほど、ゲームでいうと最初はそこら辺の棒の方が強いくらいの性能だけど最終段階まで強化すると最強クラスになるような武器みたいな感じか。
うーん、最初の武器としては微妙かな。使ったことがないから憶測でしかないけど初期性能はなまくらといっても過言じゃない性能なのかもしれない。こういう武器はある程度強くなってきたときに手に入れた方がいい武器だと思う。
まあ、ユニークスキルと宝具は将来性がありそうだな、うん。
とりあえず異世界に行って生きるためにはユニークスキルの性能にかけるしかないかもしれない。
そうだとしたら手に入れるスキルの数は幾つにしようか。なるべく選択肢は多い方がいいな、ステータスにもバランス良く振り分けたいからそこも考慮しなければいけない。だけど宝具は近接武器だから接近戦向きのステータスが要求される、ということは攻撃力と機動力に意識を割いた方がよさそうだな。
ステータスは漫画とかラノベとかでは一点集中型いわゆる極振りが強かったりするけどそれを実際に自分でするのは気がひけるというか火力こそパワーとか素で言える神経してないから無理。
ー名前ー麻倉 恭弥
ー才能値ー175
ーLevelー1
ー年齢ー18
ー職業ー未取得
ースキルー50→(剣術・怪力・瞬足・魔法の才・料理)※ 一度スキルに割り振った才能値は変更できません
(異世界言語・鑑定・アイテムボックス)※スキルに才能値を50割り振ったボーナススキルです
ーユニークスキルーストイック
ーステータスー未設定
HP:20→100/100
MP:20→40/40
STR:20
VIT:10
INT:10
DEX:10
MID:5
AGI:20
LAK:10
ー宝具ー始まりの剣【】
ー装備ー学生服
ー称号ー異世界人
ステータスは変更可能です。変更しますか?
YES/NO
スキルに一度、才能値を振ったら変更不可とか聞いてねえよ。スキル構成も問題なさそうだし良かったけど危なかった。
ステータスを決めるときには最初にスキルを選んでから選ばれたスキルに適したステータスを割り振ら無いとダメみたいだ。ステータスに割り振る順番があったとなるとそこそこバランスよく振り分けてスキルもバランスが良かったということは相当運が良かったと言えるな。
そもそも、ボーナススキルが地味に便利なものというか必須なものがあるから助かった。このボーナススキルのことに気づかなかった場合がやばいな。俺は50割り振ったから3つ手に入れられたわけで、たぶん才能値を振っていくことでその数値ごとに所得できるボーナススキルが決まるというわけか個人的にはこの先に何のスキルが手に入れられるか気になる。
ステータスも特に問題なさそうだからこのままYESをタッチする。
自分のステータスも決まったので周りを見渡してみる。
周りの人間の年齢はそこそこ幅広いように思える。上は40歳くらいから下はかろうじて中学生くらいといった感じかな。とくに自分の住んでいる地域だったり同じ学校から選ばれて召喚されているわけでは無いようだな。近くにいる女の子なんかの制服はここら辺では見たことが無いからという曖昧な理由だから決して断言できるわけではないけど。そうして周りを見ているとステータスが決まったのか先ほどの女の子が同じように周りの様子を確認している。こちらの視線に気づいたのか女の子も俺の方を見てくる。一応、同じ境遇だし会釈をすると女の子は訝しげな目で俺を見てくる。
え……、別に他意はなかったのにそんな視線向けられると流石にへこむ。その相手がめったに見ないような美少女だというから尚更そう思う。
というわけで、いっそのこと開き直ってみて再度女の子のことを見てみる。改めて見ると類まれな容姿をしているように思う。小さな顔を飾るのはアーモンド型の目に鼻筋の通った綺麗な鼻、形の整った唇、その真っ白な肌とは対照的な濡れたような光沢を持つ背中まである黒髪、均整のとれたスタイル、あまりの美少女加減に開き直ったはずが物怖じしてしまう。というよりも好みどストライクすぎて衝撃すら覚えるレベルだ。
まあ、俺は姉と妹からあんたは普通の容姿なんだから彼女とか諦めなさいとか色々言われていたわけだからこんな女の子とはお近づきになれるなんて考えもしないけど。そう思っておいた方が精神衛生上よろしいわけである。そんなことを考えていると自称神に動きがあった。
「みんなやっと決まったみたいだね。遅すぎるよ!こんな遅い判断じゃあ異世界で生き残れないよ。そういえば言い忘れたけど、ここにいるみんなが同じ場所に召喚されるわけじゃないからね。もしかしたらここにいる誰かと共に戦うかもしれない、その逆で誰かと殺しあうかもしれないから覚悟はしておいてね。召喚された場所にいる人から召喚された理由を聞いてね。それじゃあ、みんながんばってね」
自称神はそれだけ言うと突然浮遊感を感じ、目の前が純白の光に包まれた。
「…………精々、僕を退屈だけはさせないでおくれよ。召喚された理由を知ったら君達はどんな思いを抱いてどんな顔をするだろう。………ああ、楽しみだ。がんばっておくれ僕の玩具たち」
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