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015_閑話・日記

初めての閑話です。

短いですが、ご容赦を。


感想・レビューお待ちしております。

きょうはいつだろう


きょう、ぜぺっとからほんとぺんをもらった。

わたしがぜぺっとのにっきをみていたからだ。

このせかいにおりてまだすこし、きみはあいんはまだこどもだ。

わたしがまもらなくちゃ。




5がつ8にち


はじめてアインががっこうにつれていってくれた。

ゼペットはずっとアインの事をしんぱいしてるけど、わたしがいればだいじょうぶ。

がっこうにつくなり、わたしはアインのともだちにかこまれた。

さいしょはみているだけだったが、そのうちつよくぶたれた。

でもわたしはまったくいたくない。

そのあと、アインがぶたれていた。

わたしはぶたれていないのに、とてもいたかった。


あんしんして、アイン。

わたしがまもるよ。




7月11日


相変わらずアインのクラスメイトは最悪だ。

私が守っているから、アインはぶたれずにすんでいる。

ゴーレムとして、アインを守る。

でも本当はあなたと喋りたい、手をつないでアインの暖かさを知りたいよ。




9月21日


最近はロザミアという女の子がアインにちょっかいを出す。

他のクラスメイトと同様に何かされるかもとアインを庇っていたけど、アインからはこの人は何もしないからと言われた。

確かに何もしてこないけど、色々言われてるよアイン。




10月30日


ゼペットがある日、私に本と手紙を預けた。

私に何かあったら、お前がアインに渡してくれと頼まれた。

自分が長くない事を知ってるのかな?

でもアインにとって大切な人の死は重く、受け止められない。

だって、彼はそう言う人だから。

お願い、アインの為に生きていて。




2月19日


今日は色々あった。

アインは、いつも以上にいじめられ、そして街が襲われた。

アインは走ってゼペットの家に帰っていった。

私のブリキの体じゃ、うまく走れない。

きっと君は泣いてる。

だから、早く慰めなくちゃ。




2月21日


アインはずっと泣いていた。

ご飯も食べていない。

心配だ。

どうしたらいいか分からない。

私が人間だったら。

ゼペットから託された物をアインに見せよう。

そうしたら何かが変わるかも知れない。



2月22日


アインが元に戻った。

封印されてた記憶が戻った。

その目つきだ、私が昔から知ってるアインは。

懐かしくて、思わず抱きつこうとしたが重いから辞めろと怒られた。

前のアインも可愛かったけど、今のアインも素敵かな。



3月2日


アインが冒険者になった。

私も冒険者になった。

アインは強くなるためって言ったけどうまくいくかな?

私が強いゴーレムになったら、嫌な事全てから守るよ。




9月6日


気付くとアインは目の前で泣いていた。

何が起きたか分からないけど、いつまでも泣くからアインはいじめられるんだよ。

そう思ったら、私から声が出てた。

私が悪い冒険者に壊されてから半年程経っていた。

アインはまだ基礎フレームだから、動くなと言ったけど嬉しくてアインの手伝いをしてたら、怒られた。




10月15日


今日は私の外装が取り付けられた。

完成したボディは人と同じ見た目だった。

そして顔。

動かせはしないけど、昔鏡で良く見ていた懐かしい顔だ。

他の誰でもない、その顔を選んだくれた事が嬉しくて私は無言のままだった。

きっと本当の人間だったら泣いていたと思う。




11月5日


冒険者として、クエストを受けた。

戦いは怖かったけど、モンスターでも私の体に傷をつけられなかった。

怖くない。

だから、アインの為に私は戦う。




1月29日


クエスト帰りにアインが私に話してくれた。

復讐がしたいと。

アインはずっと色々な物を失ってきた。

だから、その仕返しがしたいんだ。

私はあなたの為なら何でもやるよ。

その気持ちを大事にしたいから、私はあなたに本当の事を言わないでおこう。

きっと全てが終わったら、いつか話そう。

その日が待ち遠しい。

だけどその日が怖い。

それまで、私はあなたのゴーレムでい続けるから。

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