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恋愛ものっぽい話

可愛いの定義

作者: 雲雀 蓮



流行にのった服装、

可愛くなるためのお化粧、

お気に入りの靴、

小物のたくさん入ったバッグ。



それらすべてが私の「可愛い」。



ねぇ、どう?

私は「可愛い」でしょう?



だってこんなにも努力して、かわいく見えるようにして。


本当の自分なんてどこかへやった。



それなのに、貴男は「可愛い」とは言ってくれなかった。


どうして、どうしてなの?



もっと、もっと頑張らなくちゃ。


もっと、もっと?



垂れた頬の皮膚、

軽く張ったえら、

少ないけれど存在するニキビ、

皮膚に食い込む巻き爪。



全部を変えて、ほら。



どう、どう?


今度は可愛くなったでしょう?



それでも貴男は首を縦には振らなかった。

そして、代わりにこういった。




「僕は君の笑う顔が好きだった。

 僕は君のほんの少しの思いやりが好きだった。

 僕は君が僕を見つめて頬を赤く染めた顔をそむけたときの横顔が好きだった。


 今となっては遅いけれど、前の君の方が、可愛かったと思うよ。」



と。





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