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ジェームズ・リリー「チャイナハンズ―元駐中米国大使の回想」草思社
「振り返ってみれば、私たち一家と中国との関わりは、前もって運命づけられていたような気がする。運命の手、中国的に言えば、『天命』が、私たちを中華帝国に引き寄せ続けた。」―ジェームズ・R・リリー
チャイナハンズとは、中国通という意味。
駐中米国大使でもあり、CIAのインテリジェンスでもあったジェームズ・リリーが、彼が生まれてからの90年近く、アメリカがどのようにして中国に接してきたのか、そして自身がどのようにして中国と関わってきたのか、を記述した本。
中国政府はどのように考えていたのか、アメリカは大戦の際にどのようなことを考えていたのか、色々なやり取りを見ていると、情報戦というのはえげつないものなのだなということを、改めて思わされるところがあります。
この本を読了したあと、国と国との関わりの難しさ、情報戦略のやり方、そういうものを見るぼくの目が少し変わったような気がしました。