ん毒微人 汗
掲載日:2026/09/17
私の心に生きてない部分がある。毒でも含んだのだろうか。
誰に触られても無感動で不感症なサラサラな肌だ。
傷つく余裕もない。
なのに、人が入れる。そんな気がしてる。
私では触れない、その部分を積読美術館に入ったことが刺激した。
瞳の奥が開いた感覚があった。
その名の通り、積まれた本でいっぱいだ。壁一面、今にも崩れそう。それを皆、首をぐっとあげて見ていた。
本というだけで美術品なのだなぁ。
ここでオブジェとして運ばれた以外、一切人に触ってもらってこなかった本たちは聳え立っていた。開かなかった本に埃まみれでも威厳が出るとは。誰にも声が届かない、何も伝えられない。手垢もつかない。誰のものにもなれなかった。ほんの役目を果たさなかった。
今日が日の目を浴びた日だった、
関係ない。在るというだけ。
どうあろうと自由。この心は私にさえ届かない。私は本。
誰も見なくてもただここに在る自由。
その日の悪夢はやっぱり本に囲まれて見下ろされる。潰されそうで眠れない夢。




