65 ナルル神
「はじめまして、僕はナルル、ナシテ姉さんの弟だよ。君はレイリ君だよね?びっくりしたよ、ナシテ姉さんから久しぶりに連絡があったと思ったら、捕まりそうだから家に来て留守番してくれって言われてさ。なんで捕まるの?分かってるのになんで逃げないの?って聞いたんだけど全然教えてくれなくて、レイリって子がメテケテ使うはずだから、言われた量の魔力削ってくれって削り機を渡されたんだけど、いまどき手動の削り機で削ってるの?ほとんど自動だよ?って言ったらうるさいって頭はたかれて、自動は壊れたわとか言うんだよ。え?あんな単純な機械壊れる?まったく姉さんは昔から機械が苦手で、子供の時にお父さんの魔暖機を勝手に使おうとして壊したから皆で凍えながら身を寄せ合ったことがあるんだけど、あれ、何の話だっけ?そうそう、まだはじめましてだったね、ってそっちからは顔見えないし、声だけだよね?姉さんと声が違うの気づいた?何か僕って姉さんと声が似てるらしくて、もっと渋い声が良かったなぁ、アルベルトみたいな、って知らないよね?こっちの有名な資産家なんだけど、最近姉さんがアルベルトを抜いて世界一の魔力持ちになってさ、びっくりするよね?どうやって魔力を手に入れたか聞いたらメテケテだって言うんだけど、いやいやメテケテなんて非効率な魔法使うニンゲンも魔人もいないでしょ、なんて言ってたらホントに使ってる人いたんだね。ちょっと感動したよ。姉さんの作る魔法って技術的にはスゴイんだけど効果が残念というか、とにかく使う人がいないからずっと貧乏で、私は別に魔力なんていらないとか強がり言ってたのにいつの間にか世界一ってホントびっくりだよ、でもメテケテってそんなに流行ってるの?一部の人がメチャクチャ使ってるのかな?ってなんの話だっけ?」
スゴイしゃべる神様が出てきた。はじめましてから進む気がしない。とりあえずナシテ神は捕まってナルル神がメテケテを発動してくれるらしい。ナシテ神が捕まった理由が気になるが、ナルル神に質問したら無駄な情報を山ほどくれて、肝心な情報はもらえない気がする。最小限の会話で終わらせよう。メテケテに使う魔力量を伝えることだな。えっと、副魔王が生命力20万だったから、100万ぐらいで十分かな?待てよ、触れてるのが髪の毛ってのが気になる。手のひらより細いから魔力の伝わりが悪いとかあるかも知れないし、これを失敗したらもうメテケテを使え無いかも知れない。ナルル神が今後ずっとメテケテを使わせてくれるとは限らないからね。
髪の毛の細さが0.06mmぐらいだから、断面積が0.003平方ミリとして、僕の手のひらが9cm✕13cmの120平方センチぐらいだから、400万倍ぐらいにしておくか。
「使用魔力は4兆でお願いします。」
「君かー!!」




